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「儂を侮るでない。いつじゃったかのう…あれの倅から聞いて前から知っておったわ」
「ええっ！？センター長さんから…ですか…？」
「そうじゃ、あれは…おお、確かお前さんをこの院長室の前で捕まえた時じゃよ。あの日はあれの倅が父親の使いでやって来てのう。世間話をするうちに、お前さんの話になった」
『若先生に会った時に、貴女や貴方の叔父さんのことを心配していたよ』
あの時の話だ…。
「マサト君とお前さんとがいい仲だったのは昔のことで、今では仕事だけの関係のはず、と聞いてのう」
「センター長さんが…どうしてそこまで…」
「さあ、儂もそこまでは聞かなんだ。人から聞いた風な事を言っておったかのう。
とにかく、お前さんが本当に付き合っておるのは曰く付きの男で、誰も詳しい話は知らぬ、とのう。じゃから、儂はピンと来たんじゃよ。お前さんがマサト君を見た時の困惑した顔、次の日に儂に話したいことがあると言っておったのは、マサト君のことじゃなと。
じゃから、中途になってしまった話の続きを聴くつもりで、あの日はお前さんを呼び止めたんじゃ」
そうか…。
それなのに私がその話をはぐらかしてしまったから、若先生はあの時立腹されたんだ…。
「申し訳ありませんでした。
叔父の前で咄嗟にマサトと話を合わせてしまったことを先生に説明したいと思ってはいたのですが、あの時の私は大切な人のことをそれ以上詮索されたくなくて…。どうしても言い出せませんでした…」
「まあよいわ。大方そんなことだろうと思っておった。済んだ話じゃ。
それより、ヒロアキが言っておったが、お前さん春からはこっちに帰って来るかもしれんのじゃろう？」
「まだ決まったわけではないですが…それも含めて今夜ヒロと叔父と3人でよく話し合うつもりです。その結果次第でこっちに帰ることも考えてはいます…」
「おおお、そうかの！決心したかの！それは良かった！」
先生はうむうむと頷いた。
「それが良い。便利の良さこそは東京に劣りこそすれ、こちらとて不便がない程度には都会じゃよ。
ここで良い人に巡り会い、幸せな家庭を持って穏やかに過ごせばよかろう。儂がいくらでも紹介してやろう」
「先生、それは結構です」
「遠慮せんでもよいわ。なあに、医者の倅が気に入らなんだら、他にも大学教授の倅や弁護士の倅も…」
「いいえ。遠慮ではなく、私には今お付き合いしている人が居ますので本当に必要ないですし、困ります」
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kico(プロフ) - もちさん» あんな展開でしたから不安になりますよね＞＜言葉にせずに伝わることもたくさんあるんだけれど言葉にすることで初めて正しく通じることもあって…誤解や思い込みが重なりましたがちゃんと言葉にすることができてよかった^^＊もちさんありがとうございました！ (2019年9月28日 7時) (
レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - この2人はどうなってしまうのだろうか…と時々不安を感じながら、でも、きっと分かり合えると信じて読んでいました。お互い分かっているようで、やっぱり言葉として表現しないと通じないものだなと感じさせられました！ありがとうございます！ (2019年9月28日 4時) (レス) id: c96fed03c3 (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - miさん» こんばんは^^読む専門で問題なしですよ^^＊このような妄想話を読んでくださっていることに感謝ですし、こうしてコメントまで…(嬉涙)ありがとうございます！書きたいことを好き勝手にだらだら書いていますのでmiさんの温かいお言葉が嬉しすぎて小躍りしています(//∇//) (2019年9月28日 2時) (レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - こんばんは。いつも読む専門ですみません。丁寧に物語を進めてくださることで、情景や感情の動きがとてもわかりやすいです。2人が同じ未来を描いていける想いを重ねられることが何より幸せですね。続きのお話も楽しみにしています。無理をされませんように…。 (2019年9月27日 22時) (レス) id: b388220049 (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - 亜衣さん» 2人がこれからどんな未来を手に入れるのか^^＊だらだら好き勝手に独りよがりな妄想を晒しているだけのお恥ずかしい私ですのでとんでもない(苦笑)でも愛だけは籠めまくっていますので、ええ(エッヘン！笑)この先もまた一緒に共有して頂ければ私も幸せです(≧∇≦) (2019年9月27日 10時) (レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kico
| 作成日時：2019年8月25日 6時
