ラブ・ユー・オンリー 2015.9 ページ1
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早めに起床したある日の朝。
朝ご飯の支度を終えて、リビングのソファの前でゲーム中の和也に声を掛けに行ったら、そのまま腕を引かれていい雰囲気になってしまった。
交わる視線。
頬に伸びた左手。
細められる瞳。
「…ま、待って、和也！…もうすぐマネージャーさんからお迎えの電話があるんじゃ…」
「大丈夫、ちゃーんと余裕みてますって。今朝は遅め。あと1時間以上はあるよ。アナタもまだ時間あるじゃん」
「そ、そうだけど…」
「んじゃ問題なし。ね、ちょっとだけ…しよ？」
顔が傾いて、唇が重なって。
柔らかく食まれて、誘われる。
心地いいキス。
嫌じゃない。
まあ、少しだけなら…時間も大丈夫、かな…。
くすっと笑みを零して腕を自分から和也の首に回し、ゆっくり押し倒されたところで、テーブルの上のスマホが鳴り始めた。
「！」
「…はあ！？」
「……。和也…電話……」
「―――――あーっ！んだよ、もうっ！まだ時間あんじゃん！迎え早すぎんだろ(苦笑)！！」
ぶつぶつ言いながらディスプレイを覗き込んだ和也は、相手を確認すると…
「あら！」と急に身体を起こした。
「…はいー、おはようございます、二宮です」
「えー？うーん、そーっすね。まあそんな感じで。はい(笑)」
雰囲気的にマネージャーさんの連絡とかじゃないらしい。
腕を抜け出して、私はキッチンに戻った。
お味噌汁を温めなおそうと、お鍋に火を入れる。
「…や、こっちこそ」
「どうも…はい」
手を動かしてサラダのお皿を冷蔵庫から取り出していると、聞くともなしに電話との会話がキッチンにも聞こえてくる。
「…えーっ！！！そうなの！？ね、それって、こないだの？」
「あー、そうっすか…やー驚いちゃった。おめでとうございます！！」
「はい。いやいや…はは…。まっ、そーっすよね(笑)」
「はーい、じゃ、失礼しまーす」
…あ、終わったかな？
お茶碗を手に炊飯器の蓋を開けていると、電話を切った和也が「ほえー」と変な声を出しながらダイニングキッチンへと入ってきて、顔を両手でごしごし擦りながらテーブルに着いた。
「あー、ビビったー！…迎えの時間オレ間違えたかと思った(笑)」
「マネージャーさんじゃなかったんだ？」
「んー」
ごはんをお茶碗によそいながら尋ねると、和也は両手を下ろし、ふふんと口角を上げて私を見る。
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kico(プロフ) - ゆうきさん» 初めまして。自己満足で書いてきた勝手な妄想ですが楽しんで頂けたのなら嬉しいです。もう新しいお話は書きませんが、いつかどこかで何かのご縁があった時には♪どのお話にも愛だけは目いっぱい籠めて書いてきました。最期まで読んでくださってありがとうございました^^ (2020年10月12日 9時) (
レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 初めて送ります…ウラつく読者デビューは、この作品でした。とても楽しく読ませて貰いました。もっと読みたいなあと言うのが正直な気持ちです。 (2020年10月9日 20時) (レス) id: 62321c58f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kico
| 作成日時：2016年3月26日 12時
