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「忙しいだろうに、留めてしまってごめんね。
天元には先にAについて話しておこうと思ったんだ。」
その言葉の後にAがお館様の御令姪様にあたること、
お館様含め一族の方の話から何故Aが鬼殺隊に入ったか、
など色々お話いただいた。
似ているとは思っていた。
あいつは隠そうとしてるけど、それでも隠しきれてないものがあったからな。
ただ人が隠そうとしてるもんを無闇に聞くのも野暮だし、触れてこなかった。
正直どうでもよかったってのもあるが。
どんな身分であろうが、今は俺の継子だし AはAだ。
「継子として面倒を見てもらっていたにも関わらず黙っていてごめんね。」
「お気になさらないでください。」
「ありがとう。
本人も隠したがっているし 普通に接されることを望んでいるから、まだ聞いていないふりをしていてほしい。」
「御意。」
話は終わったかのように思えたが、まだ終わっていないようで お館様は再び話を振ってこられた。
「それで、Aが柱になった時の呼ばれ方も一緒に考えてもらいたいんだ。」
「俺が…でしょうか?」
そんなことの相談相手が俺でいいのか…
もっと適任者がいるんじゃねぇのか?
と思っているとお館様は見透かしたようにほほえまれた。
「天元だからこそ頼みたいんだよ。
剣士として一番近くで見ていたのは天元だからね。」
お館様にそう言われてしまっては 言い返す言葉もない。
感謝の意を述べると“相談”とやらが始まった。
「Aが使う呼吸は光だからそれに因んだものがいいんだけど、何かいい案はあるかい?」
「普通に考えれば“光柱”ですが…何か捻りがあった方がいいのでしょうか?」
「そうだね、光柱でもいい思う。
これは私の我儘になるんだけど…
産屋敷家の当主は代々 光にまつわる名を賜っているんだ。
それを汲んだのかはわからないし、そういう運命だったのかもわからないけれど Aの呼吸は光。
何か特別なものを感じてね。」
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作者名:ヒイロ | 作成日時:2020年4月21日 19時