【男主】童磨が子供を拾った？ようです【鬼滅短編集】

守りたいから (猗窩座) ページ25

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｢僕、強くなりたい｣

｢俺は弱者に興味は無い。目障りだ｣


そう吐き捨てて踵を返す。目の前にいるのはあの忌々しい彼奴のお気に入りの半鬼。
急にひとりで現れたと思えばこれだ。上昇志向は悪くないが、とにかく弱い。戦ったことすらないらしい。
俺は強い者にしか興味は無いし、誰が気に入っていようが知るものか。こんな子供の半鬼一人、すぐにでも殺せるが面倒臭さが勝った。ただそれだけだ。


｢じゃあ、もっともーっと強くなればいい？｣

｢お前は本気で言ってるのか？｣


はあ、と大きなため息が零れて思わず足を止めてしまった。頭が痛くなる。子供というのはこんなにも愚かなのか？その貧相な体格でどうする？鍛えた所で所詮半鬼。下っ端の鬼狩りに仕留められて終わりだ。実につまらない。


｢だって、僕は｣
｢俺以外にもいるだろう、他を当たれ。俺はお前に構っている暇はな｣
｢やだ！！！！！｣


遮ってやるとやたら大きな声で遮り返された。俺に対して物怖じしない、その心意気だけは褒めてやってもいいかもしれない。


｢強情な奴だ。一度痛い目を見ないと分からないか？｣

｢む、僕おにーさんより強くなるからね！そしておにーさんを泣かせるから！絶対！！｣

｢は？｣


今、何て言った？こいつは。俺を泣かせる？
お前が死ぬの間違いだろう。そう言って叩きのめしてやろうとした刹那、地面がパキパキと音を立てて凍って行っていることに気がつく。これは、この冷気は


｢……言ったな？俺は弱者には興味は無い。つまらないと思ったらすぐに殺す｣

｢！｣

｢まずはその貧相な体格をどうにかしろ、話はそれからだ｣


あからさまにぱああ、と瞳を輝かせるA。子犬かなにかかと思ったが、決して絆された訳ではない。血鬼術が使えるなら、強くなる見込みがあると思った。ただそれだけだ。

……彼奴のお気に入り、という点は気に入らないが。


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名前変換ほっとんどなくてごめんなさい！ちょこっと続きます……！

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