【男主】童磨が子供を拾った？ようです【鬼滅短編集】

おなか、すいたの (童磨) ページ24

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｢……童磨、さま……｣

｢A、おいで｣


俺の元にふらふらと覚束無い足取りで向かうAを優しく抱きとめる。


｢具合悪いのかな？それともお腹空いた？｣

｢ん……おなかすいたの、ごはんほしい……｣


俺がAのいつもより顔色が悪い頬を撫でるとその手を掴んで、指先に甘噛みしてくるA。
前に人間を食べさせたらどうにも受け付けなかったらしく戻しちゃったから、それ以来俺の血をあげているんだ。
何よりAに無理強いはさせたくないからね。

甘噛みされていた指を引き抜いて、俺自身の歯で傷を付ける。だらだらと血の滴る指をAの口元に持っていってやった。


｢おまたせ、遠慮しないでたくさんお飲み｣

｢ん……いただきます……｣


はむ、と俺の指先を咥えると控えめに血を吸われる。
もっと思い切り吸われても痛くないし、なんならAに指先に傷つけてもらってもいいんだけどなあ……
｢で、できません！｣って半泣きで言われちゃあ仕方ないね。


｢……ん、ん……｣

｢……？A？｣


Aったら、指をちうちう吸いながらうとうとしだしちゃった！
うわかわいいうちの子……絶対俺が守る……
片手で頭を優しく撫でると気持ちよさそうに目を閉じるA。赤ちゃんかな？よーしよしよし……


｢……むにゃ……｣


うまいこと抱っこしてお布団に運んであげる。もちろん指は吸われたまま。
もう今日は教祖のお仕事おしまいでいいよね？異論は認めないけど。こんなかわいいAを放っておくとか無理。


｢あーーーー……かわいい……天使の生まれ変わりかな……｣


Aが目を覚ますまで、ずっと独り言を話す教祖がいるとかいないとか。側仕えの信者たちの間で密かに話題になったのは言うまでもない話である。



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いやホント久しぶりに書きました……そういや食事シーン書いてないなと……！

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