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第59話 ページ31

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やはりこの鬼、程度が"低い"


まず出会った時点で何故私を殺さない?


自分より下に見ているとはしても、敵は敵


獣が狩人の言葉を信じてはならない


とんだ大馬鹿者だ、無惨は。


利害関係を築くはずがないだろう


"死を克服した鬼を生物系の頂点とし、争いを無くし、飢えを無くす"


頂点は鬼ではない


鬼も管理し、支配しなくてはならない。


少しでも間違えたら鬼も死んでしまうでしょう?


だから生物系の頂点を私とし、この世界に平和をもたらす


無惨は私を使うだけ使って最後には切り捨てるつもりだろうが…


それは、私がやる側だ


間違っても鬼舞辻無惨、お前じゃない


私が真に価値のある鬼は、炭治郎だと考えている


鬼化した炭治郎は、鬼としての完全体に限りなく近い状態だ


だとすれば炭治郎と戦い、私が勝利すれば鬼化した彼を支配できる


鬼舞辻無惨はまだ完全体ではない


太陽を自力で克服できない鬼は私にとっては価値のないもの


五体満足であり、欠点のない生物でなければならない。



だから、私はこう告げた





「鬼舞辻無惨、これは命令です。契約すると言いなさい」





鬼舞辻無惨は目を大きく見開いた


折角、鬼の始祖を支配するんだ


私を好きにさせましょう


好きにさせて最後に種明かしした時の顔を見たいのです


きっと今まで見たことのないような甘美な顔をしているに違いないわ


「___契約する」


言った


契約すると言った


思わず口元が緩みそうだ


「………A」


無惨は私の頬を壊れ物を扱うかのように優しく傷つけないように包み込む


「どうしたの?」


無惨は顔を近づけると、私の唇にキスを落とした


「ん……」


最初は触れるだけのキス


「……美しい」


無惨はうっとりと独り言のように呟く


一度離した唇をもう一度私の唇と重ね合わせる


「ん……ぁ……」


熱くとろけるかのようなキス


初めての深いキス


背骨のあたりが甘だるく溶けそうになる
 

二人の舌が絡まる音が脳に響いて気持ちいい



「………名残惜しいが私はそろそろ行く」


無惨は名残惜しそうに口を離すとその場を後にした。





「ディープなやつ…しちゃった……」


しかも、鬼と。


どうしよう、何も考えられない


キスよりも、今日はもっと凄いことしたはずなのにその全てを塗り替えるような体験だった


暫く橋の上で突っ立ったまま夜景を眺めた






「細かいことは明日から考えよう……」

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Gatto:(プロフ) - 界さん» ありがとうございます!コメント嬉しいです〜! (2023年1月24日 16時) (レス) @page37 id: 0689703d8f (このIDを非表示/違反報告)
- めちゃんこ面白いです!神ですか?!って思いました!!!! (2023年1月24日 15時) (レス) id: 7c164536f1 (このIDを非表示/違反報告)
Gatto:(プロフ) - はむさん» ありがとうございます!面白いって言ってもらえてモチベ上がりました!更新頑張ります (2023年1月17日 15時) (レス) id: 0689703d8f (このIDを非表示/違反報告)
はむ - 一気読みしました!すごく面白いです更新待ってます^^ (2023年1月16日 18時) (レス) @page21 id: 4a751c8bb5 (このIDを非表示/違反報告)
チヒロ(プロフ) - Gatto:さん» まじでこんな作品作ってくださってありがとうございます( ; ; )更新頑張ってください!! (2023年1月13日 13時) (レス) @page14 id: d9d34f6376 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Gatto: | 作成日時:2023年1月5日 23時

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