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第56話 ページ27

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「……え」


驚きすぎて次の言葉が出てこなかった


「おや、酷く驚いた様子ですが……私のことをご存知で?」


それはもちろん


「ええ……勿論、驚きました。貴方のような有名な方に、こんなにも早く会えるなんて」


「知っているのなら話は早い」


私が知っているとカミングアウトするとそれまでの穏やかな物言いから、鋭い口調、冷たい声音になった。


「付いて来い」


「……どこに?」


いきなり鬼の根城まで連れて行かれたらまずい


まだ、"用意が完璧じゃない"


「お前が考えているような場所ではない。黙って付いて来い」


「えー……」


信用して付いて来いってこと?


私が不満的な返事をすると朱く鋭い瞳が私を睨む


「……分かりましたよ」


正直いつ戦闘になるか分からない


けど、今は確かに敵意はない


とりあえず、ついて行ってみることにした


_____



___



__



「おお……!」


目の前に並ぶ数々の高級和食料理


私は目の前にいる無惨に目線を向けると「食え」と一言。


「では遠慮なく……いただきます」


箸を持って美味しそうな和食を口に運ぶ


「美味しいです…!」


やっぱり高いだけあってかなり美味しい


すごい…この鬼の経済力…!


人間じゃないのに凄い…!


「そうか」


無惨は私が食べるところをひたすら見ている


「………なんか、すみません」


無惨は鬼だから人間が食べる食べ物を食べないのは当たり前だけど


「別に構わない」


この鬼は見てるだけというのが…


周りから見てどう思われてるんだろう


食いしん坊な奴だよな絶対…。


女の私だけがこんなにガツガツ料理食べてればそう見えても変じゃない


!!……もしかして


「もしかして、私をたらふく食べさせて肥えさせて、美味しくいただくって魂胆ですか…?」


思ったことを特に何も考えずそのまま言うと無惨は目を少し見開いた


「フッ……お前は面白いことを考えてる様だが、私はそんなことは考えつかなかったな」


………やば


恥ずかしいことを言ってしまった


見当違いな発言にも程があるだろ


「……すみません。変なこと言ってしまって」


「いいや、いい。そういう所気に入った」


……何が?


どこに気に入る要素あったの?


「なんか……貴方のツボが分からないです」


「そうか?……まぁ、いい。そろそろ本題に入りたいのだが」


そうだった


話したいこと沢山あったんだった

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Gatto:(プロフ) - 界さん» ありがとうございます!コメント嬉しいです〜! (2023年1月24日 16時) (レス) @page37 id: 0689703d8f (このIDを非表示/違反報告)
- めちゃんこ面白いです!神ですか?!って思いました!!!! (2023年1月24日 15時) (レス) id: 7c164536f1 (このIDを非表示/違反報告)
Gatto:(プロフ) - はむさん» ありがとうございます!面白いって言ってもらえてモチベ上がりました!更新頑張ります (2023年1月17日 15時) (レス) id: 0689703d8f (このIDを非表示/違反報告)
はむ - 一気読みしました!すごく面白いです更新待ってます^^ (2023年1月16日 18時) (レス) @page21 id: 4a751c8bb5 (このIDを非表示/違反報告)
チヒロ(プロフ) - Gatto:さん» まじでこんな作品作ってくださってありがとうございます( ; ; )更新頑張ってください!! (2023年1月13日 13時) (レス) @page14 id: d9d34f6376 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Gatto: | 作成日時:2023年1月5日 23時

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