第56.5話 ページ28
.
お皿の綺麗な柄が見えるようになり、完食したことが分かると無惨さんは会計を済ませ、店を出た
「ありがとうございます。まさか、鬼にご飯を奢られるなんて……思っても見なかったから」
「そうか。私も鬼狩りに飯を食わせたのは初めてだ」
そりゃそうだ
聞いたことないわ
鬼が人間にご飯を食べさせるなんて。
「どうして先にご飯を食べさせてくれたんですか?」
「足りないと言っていただろう」
「え…」
あの橋の上のやつか
結構ずっと前から私のこと見てたんだな
「そうですね……ありがとうございます」
いつの間にか先程の橋の上にいた
「早速だが…お前は人間の癖に血鬼術の様なものを使うようだな」
無惨は川に映る夜景を眺めながら尋ねた
「そうですね。」
私も同じように川に映る夜景を眺めて答える
「単刀直入に言う。鬼になれA」
「嫌です」
しんと静まり返る
「何故だ?その力を活かせるには人間という器では小さすぎる」
人間の器では小さい…か
「どうしてそう思うのですか?」
「簡単な話だ。その力は支配する力……人間という下等生物の器ではあまりにも時間が短い。長い時を生きることのできる鬼だからこそ力は拡大し、影響は大きくなるだろう」
「なるほど…」
確かにそうなのかもしれない。
私は人間だ。悪魔では……ないはずだから
永遠を生きれる訳でもない
寿命があるのが足枷なのかもしれない
「………」
私が黙って下を向いていると無惨は更に尋ねてきた
「お前はなにか、その力でやりたい事は無いのか?」
213人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Gatto:(プロフ) - 界さん» ありがとうございます!コメント嬉しいです〜! (2023年1月24日 16時) (レス) @page37 id: 0689703d8f (このIDを非表示/違反報告)
界 - めちゃんこ面白いです!神ですか?!って思いました!!!! (2023年1月24日 15時) (レス) id: 7c164536f1 (このIDを非表示/違反報告)
Gatto:(プロフ) - はむさん» ありがとうございます!面白いって言ってもらえてモチベ上がりました!更新頑張ります (2023年1月17日 15時) (レス) id: 0689703d8f (このIDを非表示/違反報告)
はむ - 一気読みしました!すごく面白いです更新待ってます^^ (2023年1月16日 18時) (レス) @page21 id: 4a751c8bb5 (このIDを非表示/違反報告)
チヒロ(プロフ) - Gatto:さん» まじでこんな作品作ってくださってありがとうございます( ; ; )更新頑張ってください!! (2023年1月13日 13時) (レス) @page14 id: d9d34f6376 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Gatto: | 作成日時:2023年1月5日 23時