弐拾肆 ページ25
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その鬼の子の名前は
楽弥はこの山には全部で楽弥を含む6人の鬼がいると言った。
そのうちの1人が下弦の伍の累といい、その累が他の鬼に自分の血を飲ませ容姿を自分と同じにして家族にしていると言う。
「あんなの偽りの家族だ。役目を与えられてその役になれないと暴力を振るわれるんだ……
累に家族にされてからは一緒に音楽を奏でてくれる人もいなかったから、楽しかったよお姉さん、ありがとう!」
『うん…私も楽しかった。』
死んでこっちに来てから一緒に歌うことはあっても演奏することはなかったから。
「お姉さん、お願いがあるんだけどいいかな。」
もちろんと返すと楽弥くんが
「お姉さんの仲間が累と戦っている。僕を殺してから助けに行って欲しいんだ。
多分僕が累を避けるために色々やってたからだと思うんだけど、累の居場所が分かるんだ。」
『ちょ、ちょっと待って!大丈夫?そうやって私を騙して食おうとしてない……?
あっ、別に、疑ってるわけじゃないんだけどね!?
そこまで私にとっていいこと言われると疑わざるを得ないって言うか!?』
「大丈夫だよ。僕はお姉さんに攻撃しないから。もう累から解放して欲しいんだ。」
そっか………無理矢理家族にさせられてるんだったね…
『分かった。ごめん話遮って。続けていいよ』
「うん。僕がここに糸を張るからお姉さんは僕の頸を切ったら直ぐに飛び乗って。
そしたら累のいる方にこの糸がお姉さんを飛ばすから。直ぐに乗ってね。僕が消えたら糸も消えちゃうから。」
そんなことが出来るのか……
『分かった。ありがとう楽弥くん。次会うときは、人間で会おう。』
出来れば一緒にいたい。これからも一緒に音楽をやりたい。
禰豆子ちゃんが鬼だけど炭治郎と一緒にいられるならって思ったけど禰豆子ちゃんは人を食ってないって言っていたから無理だろう。
「うん…お姉さん、累は強い。気をつけて。」
別れを告げて私は楽弥くんの頸を斬った。
呼吸は使わない。使うと多分痛いから。なるべく苦しくない方法で。
「ありがとう……お姉さん………すぐに乗って……」
楽弥くんに言われて消えちゃうのを思い出し、助走をつけて楽弥くんが張った糸に乗ると空に飛ばされた。
『えっ、ちょ、まっ、』
高い高い高い高いって!!!
これはやばい
落ちたら死ぬぞ!
いや落ちるしかないんだけどね!?
『いぃぃぃぃいやぁぁぁぁぁあああああ!!!!!』
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作者名:榮凪 | 作成日時:2020年2月23日 23時