令和女子はギター片手に悪鬼滅殺するそうです (ページ24)

今日:10 hit、昨日:5 hit、合計:232,372 hit

弐拾参ページ24

･

山に入って数十分。

柔らかい弦を弾くような音……

例えるならウクレレのような音が聞こえてきたから私はそっちの方に向かって行っている。

『あ………』

鬼……かな

鬼が自分の指から出して張った糸を弾いてる音だったらしい。

もう少し近くに行ってみようとして、草を踏んでしまい、向こうにバレてしまった

「ﾋｯ……だっ、誰！？おっ、鬼狩りっ！？」

あっ、やばい逃げられる！

『まっ、待って！！君の音に惹かれて来たの。その……すごく綺麗な音だった。』

正直めっちゃ怖い。でもさ、おばあちゃんが言ってたんだ。

音楽好きに悪いやつはいない。たとえそいつがどんな罪を被っていても音楽が好きならまたやり直せる。音楽が好きなやつはみんな友達さ。

って。もしかしたらこの鬼も話せば仲良くなれるかもと思ったから声をかけた。

『その、さ、えっと………お、音楽、好き？』

「お姉さん、鬼狩りでしょ？なんで、僕の頸を斬らないの……？」

『音楽好きなやつはみんな友達だから。私も好きなの。音楽。』

「音楽……好きだよ。」

『じゃ、じゃあさ！ちょっと一緒に弾かない？私も楽器持ってるんだ』

怖さと善に対する怒りとその他色々を晴らしたいと思って鬼の男の子に提案してみた。

「いいの……？」

『も、もちろん！！本当は戦わないとだけど、一旦休戦！！仲良くなろ！』

それから2人で適当に弾いたり、お互いに自分の好きな曲を聞かせ合ったりした。