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拾弐 ページ13




どこだ鬼……子供を連れ去っていてかつ、すぐに食べないってことは小屋とか何か建物があるはず。

鬼は食べた人数で強さが決まり、ある程度の人数を食べると血鬼術を使う。この村で子供が消え始めたのはここ2週間ということは少なくて7人。


すぐに食わないならもう少し少ないだろうからまだ血鬼術は使えないとすれば血鬼術で建物を生み出すのは不可能。


一番効率良いのは


『建物を探すこと。』



鬼は日光が弱点だから山にいるのかも…この村に山はひとつだから助かった




山の半分くらいのところにそれはそれは堂々と屋敷がありまして。


それはそれはなんともまぁ禍々しい雰囲気を醸し出してまして。


ぜっったいここだろ……



『……突撃するっきゃないだろっっ!』



入ってみると中は見かけによらず部屋が多くて、子供の泣き声が何処かから聞こえる。



ひとつずつ扉を開けていくと、青の花柄を来た女の子がいた。



『もしかして、まいちゃん?』


「…うん。おねぇちゃん、だれ?」


『助けに来たよ。もう大丈夫。他の子は知ってる?』



分からないとまいちゃんは言った。

うーん…このまま外に出すのは危険だよな…


『まいちゃん、私から離れないでね』


ひとつずつ順番に開けていく。3人見つけたところで


「おい…何をしている…鬼狩り…」


後ろっ!


「ひっ…!お姉ちゃんっ!」


『大丈夫。3人固まってて。目をつぶって、見ちゃダメだよ。』


小さな子3人を庇っての長期戦はきつい。なら、1発で!!


「俺の獲物だぞ……返せ!!!」


左足を下げて重心を低く前屈みに


左手は鞘に添えるだけ



『雷の呼吸 壱の型』



カチャッ



『霹靂一閃』




雷鳴が響く

鬼はその音を聞いて自分の頸が斬られたことに気づいたようだ



「アガッ…何故……俺が…!!!」



『皆!大丈夫?怪我はない?』


「お姉ちゃん!!」


「怖かったよぉ……ひぐっ」


「ありがとうお姉ちゃん!」


ふぅ…良かった……


『皆、他にあった子はいる?』


誰もほかには会っていないという。あとはまだ回っていない部屋か…


もうこの近くに鬼の気配はしないから外に出ても大丈夫だろう。


『みんな、私は他の子がいないか探してくる。3人で外で待っていてね』


「わかった!」


『うん、いい子』





生きている子は見つからなかった。見つかったのは既に殺されてしまっただろう子の衣服のみ。
遺体も見つからなかった。

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作者名:榮凪 | 作成日時:2020年2月23日 23時

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