109.信じてこなかった感情 ページ9
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帰り道。類くんと一緒に談笑をしながら歩く。
これが最近の日課になってきて、少し嬉しかったり。
この1、2ヶ月、ほんの少しだけしかまだみんなと一緒にいないけれど、内容が濃すぎて1年経ってると言われても納得してしまうほどで。
それでいて、この数ヶ月で類くんに対する気持ちが推しとはまた違った気持ちへと変化していることも、気付いている。
友情でもない、何かだということも、気づいている。
……気付いていて、目を逸らしている。
「それにしても、Aくんの今日の演技はすごかったよ」
『え、ほんと？嬉しいな〜』
それは、きっと類くんが私に向けてるものとは違うから。だから、私はずっと気づかないフリをするのだ。
……そう、違うんだ、類くんとは友人で、推しで、ショー仲間。
大切な仲間ではあるけど、そこにその感情なんてない。そう信じている。
そう信じて、今まで過ごしてきた。
「ふふ、Aくんの演技には毎回驚かせられるよ。
演奏技術は勿論、演技力もそこらの役者から頭一つ抜き出ている気もする」
『はは、そんな、私はそんなにすごい人間じゃないよ。私よりも、司やえむちゃんの方が演技はすごいし、寧々の歌の技術もすごい。類くんの演出も驚くものばかりだし』
いつからだろう、きっと、私が類くんに自分の話をするようになってから、類くんに対しての感情は、司とかとは違う、また特別なものになっていたのだと思う。
……でも、これはきっと隠し通さないといけないんだ、じゃないと、きっと類くんを困らせてしまうから。
「Aくんはすごい人間だと思うけどね。それはショーとかの面もそうだし、僕にとってもAくんは特別な人だと思う」
……今まで、隠してたし、この気持ちに蓋をしていたのに。
そうやって、無意識であろう思わせぶりな発言にドキッとしたり。
今まで何回もあって、その度にこれは違うって思ってる。
けど、やっぱり期待したりもして。きっとそういう意図はないのに。
『あはは、そうかな？類くんにとっての特別な人だったら、嬉しいなあ』
諦めきれないから、信じてこなかった恋情も信じるようになっちゃったり。
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恋愛展開も加速していきます！
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みっつ(プロフ) - きなこんこんさん» コメントありがとうございます…！主人公ちゃんに感情移入出来るような小説を作れていれば良かったなと思います！更新頑張りますね！ (2022年3月27日 22時) (
レス) id: e5fcf6a915 (このIDを非表示/違反報告)
きなこんこん - 好きです！主人公ちゃんには本当に頑張ってほしい…！更新頑張ってください！応援してます！！ (2022年3月27日 21時) (レス) @page1 id: 5c71fdc042 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みっつ | 作成日時：2022年3月26日 11時
