104.少し背中を押す役割 ページ4
「おや、独り言かい？」
「…！？
って、類くんか」
「フフ、会話の内容はすまないけど聴いてしまったよ、とても素敵な願いだったね」
「聴いてたのか。
ありがとう、類くん」
「…？
どういたしまして、かな？」
「あはは、それ、何に感謝されてるのかわかってないでしょ」
どうやらさっきの会話の内容は聴かれていたらしく
まぁ、そんなことどうだっていいけどね
「そうだねえ…。
どれに感謝されてるのかがわからないね」
「なるほど。
自分は色々と感謝してたよ」
「色々と…？」
「まずは自分の提案に賛成してくれたこと、
そして自分の独り言に"素敵"って意見を出してくれたこと」
「フフ、そうかい。
それに関してはどういたしまして」
「…それと________。
いや、なんでもないや」
「おや？
それは言いたくないのかい？」
…今このことを言うのは違う気がする
もっと、全て終わってからの方が良いような気がする
「…そうだね。
今は言うつもりが無いな」
「…そうかい。
それで、紗那くんとはどうなんだい？」
「分かってるでしょ。
上手くはいってないよ、なんならあの日から何も話してない」
元々、親も自分のこと、結構嫌いだと思うようになったっぽいし
「…やっぱり、元には戻ってないんだね」
「うん。
悲しいことにね」
…ただ、ここで折れたら、私はショーが嫌いになるかもしれないや
"ショー"のせいで、2回も人を傷付けるなんて
そんなこと、したくない
「ただ、絶対に笑顔にしてみせる。
絶対、笑顔にするから！」
…なんか、"救う"って言葉を使うのは違う気がする
そんな、ニーゴみたいなことは、自分には出来ない
…自分は、救えるような人間じゃない
でも、それでいい
救えないのなら、笑顔にする
…ワンダショのみんなは、きっと人を救うのも出来るんだ
実際、自分はワンダショに救われたし
でも、自分は救えない
「…自分は、人を救えないから。
だから、笑顔にすることは出来る様になりたい」
「…救う、か。
僕は、Aくんは出来ると思うよ」
「あはは、自分が、紗那を？」
「ああ。
Aくんにはきっと、救えるさ」
「…そっか。
でも、そうだとしても紗那を救う役割を持ってるのは近くにいる仲間であって、私じゃないんだ」
…自分は、少しだけ背中を押す
そんな役割を持ってるんだろう、と思うんだ
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みっつ(プロフ) - きなこんこんさん» コメントありがとうございます…！主人公ちゃんに感情移入出来るような小説を作れていれば良かったなと思います！更新頑張りますね！ (2022年3月27日 22時) (
レス) id: e5fcf6a915 (このIDを非表示/違反報告)
きなこんこん - 好きです！主人公ちゃんには本当に頑張ってほしい…！更新頑張ってください！応援してます！！ (2022年3月27日 21時) (レス) @page1 id: 5c71fdc042 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みっつ | 作成日時：2022年3月26日 11時
