cherry 2nd (ページ23)

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ジョンインside

｢病院、いってたの？｣

｢うん！いま薬もらってきたところ～｣

ギョンス先輩と、ね。

ぐるぐると店内を歩き回るAに視線だけ送る。

｢オンニは？｣

｢彼氏と旅行中｣

いいな～！と口を尖らせるA。

何しに来たんだよ。
扉の近くで突っ立ってるだけのAのカレシの先輩がいちいち目に入って、ついそう考えてしまう。

これからデートなんじゃないか？
それか家に送ってもらうところ、とか？
どっちにせよ、先輩がいい気分じゃないのは明らかだ。大きな目が俺を捕らえて離さない。

勘弁してくれ、まったく。&

まぁ、普通そうだよな。
自分の彼女が他の男と喋ってるなんて、いい気しない。
そもそも、無神経なんだよ、Aは。
男心がわかってない、昔からそうだ。先輩も、大変だな。ほんと同情する。

｢じゃあね、ジョンイン！こんどご飯食べに来るね～！｣

｢んー…｣

…って、俺なにイライラしてんだろ。

ギョンス先輩と仲良く扉から出ていく姿を見送って、はぁ～、とショーケースに項垂れる。

こんど、って…いつだよ。
最近、朝もAに会わなくなった。
今までは一緒に登校してたけど、最近は早起きしてバスで行ってるらしい。
理由は、先輩も朝早くに学校きてるから。だって。クラスでもお昼は先輩と食べるからって食堂行って居ないし、帰りももちろん会えない。

どこの乙女だっつうの。

……だから、ちゃんと話すのは、さっきのが本当に久し振りだったんだ。

さっきから何度目かわからないため息を吐いて、再びケータイを見るとセフいみがわからなあ意味がわからないスタンプが大量に送られてきていた。

『俺は暇じゃない』

そう送って、誰もいない店の中ひとり、はぁ～と何度目かわからないため息をはきながらまた項垂れた。