62 ページ12
ジョンインside
｢ちょっと、ここ焦げてるわよ！｣
｢ちゃんと野菜も焼いてよねー？｣
肉を焼いてると両端から次々と出てくる文句。
あーもう！
姉ちゃんも母さんも、何で家の女たちはこんなにうるさいんだ。
そんなに文句言うなら自分たちでやればいいのに
父さんは俺の隣でせっせと肉を焼いてる。
｢A、ほら、肉焼けたよ。｣
少し離れたところでモングたちとボールで戯れている。
遊びに夢中で、どうやら俺の声は聞こえてないみたいだ。
｢ねぇねぇ、そういえば今日夏祭りらしいよ。お母さん知ってた？｣
｢あら〜今日だったかしら？
良いわね〜、お姉ちゃん行ってきたら？｣
俺と父さんが焼いた肉を軽くポイポイと口に入れていく。
あーあ、もっと大事に食べてくんないかな。
食べきれないんじゃないかってほど肉を焼いて、やっと俺と父さんも椅子に座る。
そのタイミングで、遊び疲れたAも食べにやってきた。
｢あ、そーだ！ジョンインちょっと出店行ってきてよ！｣
何本目かのビールの缶を傾けながら、ニヤリと笑う姉ちゃん。
あー、これは酔ってきたな。
｢ヌナおつまみ食べた〜い｣
｢オンマも食べた〜〜い！｣
姉ちゃんに便乗して母さんまで。
大人は酔うと、すぐダル絡みしだすからめんどくさい。
酒をあまり飲まない父さんは、既にチャンアのところに避難している。
あ〜〜もう！
｢自分で行けよ！？｣
｢嫌よ、お酒飲んでるんだから！｣
ほんと勝手なヌナだ。
｢ったく……行けばいいんでしょ、行けば｣
口に運ぼうとした肉をしぶしぶ皿に戻して椅子から立つ。
｢あ、Aちゃんも一緒に行ってきたら？そうよ！そうしなさいよ〜〜！｣
名案を出したかのように自慢気にケラケラと笑う姉ちゃん。
この酔っぱらいめ。
チラリとAを横目で見ると、行きたかったのかキラキラして目で俺を見る。
｢ほらいくよ｣
そういうと頬を緩めて｢リンゴあめ買わなきゃね〜〜｣って楽しそうにするから、すこしホッとした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 290人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「EXO」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きゃっち | 作成日時：2016年2月28日 16時
