cherry 2nd (ページ11)

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ジョンインside

ピンポーン

店じゃない、家のほうのインターホンが鳴って扉を開けると、たくさんの袋を抱えたAがいた。

｢え、どうしたの？｣

｢どうしたのって何よー、おばさんに聞いてない？
ちょっと、とりあえず入れてくんない？重いんだけど｣

袋をドサッと置いて｢おじゃましまーす｣と靴を脱いでるA。

袋の中身は肉や野菜でいっぱいだ。

｢重かった～、今年はお母さんもお父さんも来れないんだよね～～
だからこれ全部歩いて持ってきたんだよ？汗だくだしほんと最悪だよー｣

脱ぐのがめんどくさそうなサンダルをやっと玄関に並べて
｢よいしょ｣と、再び袋を持とうとするのを横から取る。

｢あ、ありがとう。

そういえばさ、ここ来るときに見たんだけど
今日って夏祭りなんだね？
どうりで人が多いと思った～｣

1番小さい袋を持ってキッチンがある方へ歩き出すAの後ろを着いていく。

そして、今日は夏祭り。

俺が聞きたかったのは……

｢いいの？行かなくて。約束してないの？｣

ギョンス先輩と。

とは、あえて言わない。

｢なんで？誰とよ～？｣

笑いながら｢それに、｣と続ける。

｢お祭りより、ジョンインの家でダラダラする方がいいよ。

毎年恒例だしね、バーベキュー！｣

えへへっと笑って、大量の肉が入った袋を持って、｢おばさーん！持ってきたよー！｣と、キッチンへ入るA。

毎年この時季になると、俺ん家の庭で集まってやるバーベキュー。

今年はAは来ないと思ってた。

そっか……。夏祭り、ギョンス先輩とは約束してないんだ…、そっかそっか。

｢ジョンイナ～～！おばさんが庭で準備してろってさ～～！｣

｢んー、今いくー！｣

そっか。