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やっぱり彼…沖矢さんはそうだった。



携帯の画面に映る、リビングの監視映像。しばらくしてから、ある部分が光だした。…そう、安室さんがこの世界に来た時と同じような現象が起こっているのだ。

驚きはしたが、安室さんの時程じゃあなかった。慣れというものは怖いとつくづく心の中で思う。

映像が終わったあと、携帯をしまい、私の後ろで並んで覗きこんでいた二人に振り向く。

安室さんはなんだか悔しそうに顔を歪め、沖矢さんは「これは…」と感嘆の声を上げていた。私に関しては好奇の目を沖矢さんに向けている訳で。

「お二人は、『別の世界』でのお知り合いなんですか?」

「えぇ…まぁ少し…色々ありまして」と、安室さんは苦虫を噛み潰したような顔で答える。沖矢さんは、『別の世界』という言葉に反応したのか、片眉を上げた。

私は説明下手なので安室さんにお願いしたところ、渋々といった感じで説明を始める。

…こんな突拍子な話を信じるのか不安だったけれど、意外にも沖矢さんは「ホォー」と関心を示す声をあげた。

「…っですが、彼が不法侵入者であることは変わりませんよ?」
「それは安室さんも一緒でしょう?」

うっ、と言葉を詰まらせる安室さん。

…何故こんなにも彼を避けるんでしょうか?安室さんは沖矢さんを知っていたのに、他人の振りをしていた。

疑問と不安が入り混じった目で、安室さんを見つめる。…答えは、得られそうになさそうですが。



「…お二人は同居されているんですか?」

唐突すぎる沖矢さんの質問に、少し驚いたが一拍置いて「住み込みで家事をしてもらっています」と答えた。

すると沖矢さんは辺りを見渡したあと、私の方へと顔を向けた。

「見たところ、部屋も広そうですし…住人が一人増えても問題無さそうですね」

ん?



ーーーーー
沖矢さんの一人称が「私」なのか「僕」なのか分からない件について。

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美華 - 更新頑張って下さい!続き待ってます! (2017年5月11日 20時) (レス) id: c90045752e (このIDを非表示/違反報告)
閃光の舞姫ラピスラズリ - 凄く面白いですね!続き、とても気になります!これからも頑張ってください!! (2017年1月29日 7時) (レス) id: 54b8368fd9 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きとても気になるです!更新頑張ってくださいね♪応援してます! (2017年1月5日 21時) (レス) id: 00707a52c1 (このIDを非表示/違反報告)
- 初めまして。都です。いきなりですいませんが、この作品、とっても面白いです。文章が、読みやすく、具体的で素晴らしいと思います。ぜひ、これからも頑張って下さい!応援しています! (2016年12月18日 9時) (レス) id: 94bc634eba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リッタ | 作成日時:2016年11月23日 22時

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