YouTuberのまねーじゃー！ (ページ15)

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接近ページ15

―――Asaid

熱が出てるのはわかる。
記憶もある。わがままを言ってヒカキンさんを困らせてるのもわかる。

でも言いたかった。

＂寂しかった＂

ヒカキンさんに迷惑かけてるなって後悔した。
すごく甘えてる。

私、ヒカキンさんの事、好き、なのかなぁ…。

それは熱の錯覚？

そんな事を考えていると

ヒ「そんな可愛いこと言わないでよ…。」

と言われ思わず

A「へ？」

と、変な声が出た。

その瞬間、ふわっといい匂いがしたなと思ったらヒカキンさんに抱きしめられていた。

A「ヒカキンさん…？」

ヒ「そんな可愛いこと言うから悪いんだよ。」

暖かい。心地いい。ずっとこのままでいたい。

ヒカキンさんの彼女になれた人はこんなに心地いい人と一緒に居られるんだなぁ。
羨ましい。それが私だったらいいのに、なんて思ってしまう。

でもマネージャーという立場で図々しい…。
ヒカキンさんのファンはたくさん居て、みんなヒカキンさんに会いたいと思ってる。

そう思うと何故か涙が出た。
いつもなら絶対こんな時に泣かないのに…熱のせいか涙腺が緩い。

ヒ「Aちゃん…？何で泣いてるの…？」

声が出せず首を横に振る。

ヒ「涙、出てるよ？苦しかった？嫌だった？」

それは違う。絶対に。
さっきよりも激しく首を振る。

するとヒカキンさんが指で涙を拭いてくれた。

そして少しずつ近付く顔。

このまま…。

目を閉じてみた。

そこで＂ずるい＂と言う文字が浮かび、近付く顔からそっと顔を逸らした。

A「やっぱりダメです…。」

その言葉を聞いてヒカキンさんは体を離した。

それが凄く切なくて苦しくて。
熱の錯覚じゃないと気付いて胸が張り裂けそうだった。