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「ナイッサー!!」
人の声とボールが跳ねる音。
下の階では、バレーボール部が部活を行っている。
「リエーフ!!!腕!!!!」
「う、うっす!!!」
飄々としている黒尾も、部活時は主将らしく指示を出す。
それを他所に2階では、Aがスマホを見ている。
画面は某メッセージアプリ。
だいちゃん近々 部活で東京行くことになった
A? どーゆーこと?部活?
だいちゃん東京の高校と一緒に合宿することになったんだ
Aもしかすると同じ高校だったりして
Aというか 今日は部活休みなの? 返事が早い
だいちゃんああ 体育館の点検で休み
Aそーなんだ
だいちゃんじゃあ それだけ なんかあったら連絡しろよ A
Aうん ばいばい
スマホに夢中のAは、後ろの気配に気づかない。
背後から覗いていた黒尾は、つまらなそうに話しかける。
「スマホは楽しいですカー?Aサン」
「あ、てつろーせんぱい。はーい、たのしーでーす。」
そう言いながらもスマホをブレザーのポケットにしまい、汗のかいた黒尾にぴと、とくっつく。
「汗、かいてるんですけど」
「柔軟剤のいい香りがします、あとてつろーせんぱいのにおい。」
「エ、それ大丈夫」
「どうだろーねー」
猫がまるでマーキングするように、黒尾の胸板に頬ずりをするA。
そんなAをぎゅ、と黒尾は抱きしめる。
「Aもせっけんのにおいがして落ち着きマス。」
「私のにおいは?しない?」
「甘くて甘くてしょうがないにおいがします。」
「えっへへへ、くすぐったい。」
首元を嗅がれ、Aは笑う。
そんな反応に少し落ち込みながらも、Aを離し黒尾は立つ。
「よっし、充填完了。回復したわぁ」
「私はきずくすりかなにかですか?」
「みたいなもん。
…部活終わりまで待ってろよ、送ってくから」
「はーい」
敬礼をするA。そんな姿に敬礼を仕返しがなら、黒尾は階段を降りていく。
彼らはこんなことをしながらも付き合ってない、というのは覚えていて頂きたい。
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七海(プロフ) - らんまるさん» うわぁ〜!ありがとうございます〜〜!!頑張りさせて頂きますねっ!! (2019年4月3日 20時) (レス) id: db07736938 (このIDを非表示/違反報告)
らんまる - すき!…かもしれない…(((なんなのお前 好みにドンピシャです笑笑 応援させて頂きます! (2019年4月3日 19時) (レス) id: 1ad8a87860 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:七海 | 作成日時:2019年3月31日 11時