【wrwrd!】皆さん、BLの時間です。【BL】【短編集】

事故物件 (utsyp?) ページ32

side syp?

最近、部屋に変な気配がある。
安い物件だったし覚悟はしていたけど...
出ないだろとタカをくくっていた俺をぶん殴ってくれ...
あ、やばい。
後ろいる。

「ばぁ」

「っ...なんや...気の抜ける幽霊やな...」

「まぁまぁそう言わないで。俺のことは大先生と呼んでくれ」

「大先生...？」

ut「そーそー！俺なぁ、長いことここに居んねやけど、久々に人間に会ったんよ！」

大家も久々に入居が決まったって言ってたし、ここそんなにやばいのか...
引っ越そうかな...

ut「あ！今引っ越そうとか思ったやろ！」

「な...」

ut「大ちゃんはなんでもわかるんだからね！」

フレンドリーと言うか馴れ馴れしいと言うか...
良くも悪くも怖い幽霊ではなさそう...？

ut「おはよ」

「...目覚め悪いわ...」

ut「なんでそんなこと言うの〜！」

「隣で寝てんのやめてくれ...」

あれから1ヶ月ほど経って、ようやく幽霊の存在に慣れてきた。
だが、夢の世界から覚醒したらすぐそこに幽霊は心臓に悪いって...
それに、最近なんだか変な夢を見る。
俺と大先生が付き合っていて、幸せそうに俺を見る。
おかげでこいつを見ると変な気分になってしまう...

ut「ねぇ、なにしてんの？」

「仕事」

ut「なんの仕事してんの？」

「外資系」

ut「...すご...」

外資系の証券マンのくせに趣味に金がかかるので家では貧乏。
惨めよな...
でもいい。俺にはバイクがいるから...
バイクは恋人...(金を積むのも)怖くない...

ut「ねぇねぇ」

「なに」

ut「んふ、呼んでみただけ」

「彼女か」

ut「え...キュン...」

「キュンとすな...」

実際キュンとしたのは俺...
夢のせいで確実に落とされた気がする。
絶対大先生がなんかやっとるやろ...

ut「全部聞こえてんの、覚えてる？」

「...覚えてるって言ったら...？」

ut「そういうとこも好き」

「俺も」

ut「あー...大好き。愛してる...ショッピ...」

なぁ、たまに呼ぶショッピって、誰なんだ？
俺はAで...ショッピじゃない。

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