明日の空【男性アイドル】 (ページ6)

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「お疲れ様です！なんか急ぎって言われてきたんだけど…どしたんすか？」
「あ！まぁた敬語使って！僕、敬語嫌いなんだってば！」
「ごめんごめん！やっぱなれないよー」
俺と同じような人がいた事に喜びつつ、視線は憧れのアイドルグループ6人に注がれていた

「ん？君誰？」
そのうちの一人、羽山陽輔さんがこちらに気が付いた

「あぁ…この子が君たちを呼んだ目的だよ！
僕はこの子をosculumに入れようと思ってる。」

「「「はぁ？」」」

「ちょ、何言ってんの？うちの事務所そういうスタイルだったっけ？」
「今年10周年だよ？今更…新メンバーって言われても…どう見ても中学生かそこらにしか見えないんだけど…」
上野(坅)さんが驚きを隠せないと言った感じで、第一声をあげると、続いて七海隼人さんがだいぶ失礼なことを言い出す。
いや、中学生って…一応この体でも成人してるはずなんだけど…

ポケットに入っていたお財布を覗くと、乗れもしない原付の免許証が入っている。これも何故か男性として登録されているのだけれど、あの一瞬で私の身に何があったんだろうか…

それをスっと取り出すと、
「俺、20歳です！」
七海隼人さんに見せつける

「えぇ？！まじか！それはごめん！」
直ぐに謝ってくれた

「え、じゃあ俺1番下じゃなくなるの？ヤッター！」
と、喜んだのは寺本和樹さん。ニコニコと笑ってくれているけど、俺が入ること納得してくれたのかな？？

「いや、まだ入るって決まったわけじゃ…」
そう続けたのは西島康貴さん。さすがMC担当。確信をついてくる。

「うん。まだ僕が入れようとしている段階だからね、君たちがどうしても嫌だと言うなら取り消すよ！」

その言葉を聞いてメンバー数人が同時にじゃあ！と否定するのを社長が被せ気味に止めた。

「だけど…いいの？この子の歌声も知らないまま断っても…後悔するよ？」

それを聞いたメンバーは小さく唸り声を出したきり喋らなくなってしまった。
「というわけだから、さっき見せてもらったやつやってもらってもいいかな？」

満足そうにこちらに向き直った社長が音楽を鳴らす準備に取り掛かるのを見て
「わかった！」と慣れないタメ口で返事をする。

そしてまた俺は歌とダンスを今度は憧れの人たちの前ですることとなった。

これで俺の運命が決まる…