構ってください降谷さん【降谷零】新作予告の為の更新

◇03.Puppy Lover ページ3

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降谷side









“ハグしてください”

ちょこん、と俺の向かいに座ってるちっちゃいのが、両腕を広げてそんなことを言ってきた。





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今日は久しぶりに早く家に帰って来れて、
こうして彼女とゆっくり家で過ごすのも久しぶりだ。



その事が嬉しくて仕方がない、と言った表情。





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俺には、彼女は耳と尻尾が生えてるように見える。






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ハグの申し出をしばらく無視していると、
あからさまに、しゅん……、と尻尾が下がるA。


“してくれないならいいです…”

と言って、部屋から出ていってしまいそうになったので、彼女の細い手首を引っ張って、俺の上に座らせた。






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ハグしろなんだのと、いきがっていたが彼女だが、
こいつは俺に触られるのにめっぽう弱い。


いざこうしてくっつくと、羞恥に耐えられなくなるのか、離せ離せと暴れるのだ。





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…まるで躾のなってない子犬だな。







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そんな、生まれたての子犬のようなAに、一度キスを落とせば、ぶわぁぁ…っと真っ赤になってしまう。





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いつもならすぐに解放してやるが、久しぶりのキスの感覚に溺れていたのは俺の方なのかもしれない。




舌の動きがぎこちないながらも必死な彼女が愛おしくて、理性がｸﾞﾗﾘと傾いたのを感じた。





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…もっと、もっと彼女を染めてしまいたい、というドロドロとした感情が沸き立つ。






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息が苦しくなったのだろう。

彼女が、ﾄﾞﾝｯと俺の胸を叩いたので、しぶしぶ唇を解放してやる。



はぁ、はぁ…、と息を整える姿。

あの程度のキスで精一杯になってしまうとは、
彼女はまだまだお子様だな。






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“下手くそ”
と笑ってやると、真っ赤な顔でｷｯ…っと俺を睨むA。





…全く、男の前でそんな表情を見せるなと、毎度毎度、口を酸っぱくして忠告してるだろうに






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降谷｢…なんだよ、物足りないのか？｣

｢ち…っ…違いますよ！｣




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唇を意味ありげに指でなぞってやると、更に赤くなってしまうA。


“もう寝ます…！” と宣言して、
リビングから出ていってしまった。







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