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事の詳細としては、今を遡ること約１時間。
普段通りに自室を出て、普段通りにインテグラとウォルターに朝の挨拶を済ませ、普段通りに彼が腕を振るった絶品の朝食を胃の中にしっかりと収めた後、これまた普段通りに紅茶の準備していたのだが、この日に限って普段とまったく異なる予想外の出来事が起きてしまったのである。
それなりの年季を感じさせながらも、掃除の行き届いた清潔な厨房。そこでレンはいつも通りお茶の準備に取りかかっていた。
まずはお湯を沸かすため、銅製のケトルを手に取る。
ケトルを始め、ここで使用される調理器具は銅製のものが多い。なんでも金属の中で銅は最も熱伝導率に優れているらしく、熱の伝わり方が均等で尚且つ早いので時短に繋がるのだとか。
その理由から、銅製のケトルは“沸騰速度ケトル界No1”と称されているらしい。何とも優秀なケトルだ。
使い込まれて飴色に輝くそれを手に、流し台の前に立つ。広めのシンクは蛇口の隅々までピカピカに磨き上げられ、まるで新品さながらだ。
水道の蛇口から勢いよく水を出し、ケトルにたっぷりと注ぐ。一定の量まで溜まったところで水を止め、それをコンロに乗せて強火にかけた。
コンロ周りも目立った汚れは一切なく、長く使用されているとは思えないほどの綺麗な状態が保たれている。作業をするためのカウンター上もすっきりと片付けられていて、実に使いやすく快適な空間だ。
それもこれも、この屋敷の唯一にして超一流の執事であるウォルターの手入れが行き届いているからこそだろう。そしてそれは厨房だけに限らず、この屋敷内全体に関して言えることでもある。
レンが1人でちまちまと広大な屋敷周りの清掃や雑草退治に勤しんでいる間に、彼は1人で屋敷の一切を難なくこなすのだから、もはや凄いとしか言い様がない。両者の作業内容と、そのえげつないレベルの差は別として。
「ティーカップはこれに決定、と」
火にかけたケトルの水が沸くのを待つ間に、レンはカウンター上に茶器一式を準備する。
透明なガラス製の丸いティーポット。銀色に輝くティースプーン。茶葉を漉すためのティーストレーナー。蒸らす際、保温性を高めるために使用するティーコージー。そして、蒸らし時間を計るためのおしゃれな砂時計。
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壱(プロフ) - 死音心音2.0さん» お褒めに預かり誠に光栄。まさに感謝の極み（キリッ）いやホント冗談抜きにありがとうございます！アイス共感のみならず、こちらの気遣いまで……！マジもんの天使かよ……！？ＨＥＬＬＳＩＮＧは今なお色褪せない名作だと思っていますので、今後も宜しくお願いします！ (2022年2月11日 20時) (
レス) id: 8ec81766f6 (このIDを非表示/違反報告)
死音心音2.0(プロフ) - HELLSING夢、しかも百合だと？オマケに文章まで最高ときたか……パーフェクトだ 壱。そしてお風呂で食べるアイス美味しいよねｯ！続き楽しみにしてます、寒さにはお気をつけて！ (2022年2月9日 2時) (レス) id: 2a5e77e557 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：壱 | 作成日時：2021年3月22日 22時
