㉚ ページ34
「……レン。お前、“紅茶の精”とやらが実在すると本当に信じたのか？
そんなものが実際に呼び出せると本気で思ったのか？」
案の定というか、返答に窮するレンにインテグラは眉根を寄せ、いやに真剣な表情でそう口を開く。こちらの正気を疑うような視線を向けられ、レンは激しく首を横に振った。
「ち、違……っ！違いますよ！そそそそういう訳じゃないんです！」
返答次第では信頼という名の株が大いに低下しそうだ。何だか半永久的に消せない烙印を押されて取り返しの付かないことになりそうだ。
既に押されかけてる危うい状況であるような気がしなくもないが、完全に押されてしまっては元も子もなくなってしまう。ここは慎重にならなければ。
「決してそういう訳じゃなくて……。
ま、まあ、そういう思いも全然なかったとは言いませんけど……」
それどころか寧ろ、多少は期待とかしちゃいましたけど。
「………」
「ああっ！ま、待って下さい！違うんです！ちゃんと最後まで聞いて下さい！」
ごにょごにょと小さく呟くように零した言葉に、“頭イってんじゃないのかこいつ”みたいな顔をされてしまい、レンは慌ててぶんぶんと首を左右に振った。
ヤバい。このままでは痛い奴決定だ。不名誉極まりないレッテルを貼られてしまう。
「わ、私だってちゃんと疑いましたよ！これでも当然しっかり疑いました！」
「ほう……疑いを抱いた奴のとる行動とは到底思えんが、
そうか、“ちゃんとこれでもしっかり”ねぇ……」
「う……そ、そうです、ちゃんとこれでもしっかり疑ったんです……！」
ちくちくと痛いところを突きながら、“ちゃんとこれでもしっかり”の部分を若干強調して言うインテグラに、頬を上気させながらも同部分をやや強調して返すレン。
いくら何でも、そんな子供染みた話を信じるほど幼稚な頭はしていないつもりだ。
あらゆることに好奇心を働かせがちなレンと言えども、いつだって怪しさ全開のアーカードの胡散臭い話を鵜呑みにするなんて愚かな真似はしない。……まあ相手がウォルターとかだったら怪しいけど。ついうっかりあっさり信じてしまいそうだけど。そんな、ちょっとばかり甘い構造の脳みそではあるけども。
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壱(プロフ) - 死音心音2.0さん» お褒めに預かり誠に光栄。まさに感謝の極み（キリッ）いやホント冗談抜きにありがとうございます！アイス共感のみならず、こちらの気遣いまで……！マジもんの天使かよ……！？ＨＥＬＬＳＩＮＧは今なお色褪せない名作だと思っていますので、今後も宜しくお願いします！ (2022年2月11日 20時) (
レス) id: 8ec81766f6 (このIDを非表示/違反報告)
死音心音2.0(プロフ) - HELLSING夢、しかも百合だと？オマケに文章まで最高ときたか……パーフェクトだ 壱。そしてお風呂で食べるアイス美味しいよねｯ！続き楽しみにしてます、寒さにはお気をつけて！ (2022年2月9日 2時) (レス) id: 2a5e77e557 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：壱 | 作成日時：2021年3月22日 22時
