46吠え ページ16
あ「ありがとう、尾白｡君は優しい人だ」
腕を動かせないため尾白の肩口に顔を埋める
すると尾白の体がビキリと固まってしまった
透は、うわぁ…っ、という声を出す
不思議に思って透を見ると……たぶん、両手を口元に宛がっている
……驚いているのか?
それだけじゃないな
ワクワクしてるな、うん
透は表情が全く読めないが…感情はとてもわかり易い
あ「透、どうした?どうしてそんなに楽しそうなんだい?」
私が声をかけると、透は体全体ではっとして身振り手振りをする
葉隠「私の事は気にしないで!どうぞ、どうぞ!」
あ「……?」
尾白に視線を戻すと、尾白はまだ固まったままで、彼の自慢の尻尾も固まってしまっている
よく見るとその尻尾には黒い煤がついていた
煤は尾白の道着や顔にも
あ「尾白」
尾白「……」
あ「おい、尾白」
尾白「はっ!」
痛む腕を無理矢理動かして尾白の尻尾を軽めにピシャリと叩くと、やっと正気に戻った尾白
尾白「ばかっ、無理に動かしたらだめだろ」
あ「なら早く正気に戻ってくれるとありがたかったんだかな」
葉隠「尾白くん、面白い位固まってたよ｡ね、Aちゃん」
あ「ああ」
透と二人で笑う中尾白の溜息が染み渡る
葉隠「あ、そういえば｡尾白くん…今度は燃えてたんだってね｡1人で…強かったんだね」
尾白の肩にポンと手を置く透
燃えてた…?
あ「火災ゾーンか…通りで煤が沢山ついてる訳だ」
しかも1人か…
あ「強いんだな、尾白」
透が触れていない方の肩に私も透の真似をしてポンと手を乗せる
尾白「だから、夜吠、腕…はぁ…もういいや｡皆1人だと思ってたよ俺…ヒット&アウェイで凌いでたよ…葉隠さんは何処にいたんだ?」
葉隠「土砂のとこ!轟くんクソ強くてびっくりしちゃった」
尾白の肩から手を離して轟焦凍を指さす透
あ「よく無事だったね」
尾白「本当だよ｡無事でよかったね」
大きく頷いた後、私の顔を(たぶん)覗き込む透
葉隠「Aちゃんは何処にいたの?」
あ「広場……相澤先生がいた所」
相澤先生……いま、どんな状況何だろうか
あ「……」
相澤先生の怪我は……私のせいでもあるのだ
ふと、力なくぶら下がった手に温もりを感じた
視線を向けると透が両手で私の手を包み込んでいた
葉隠「……帰ってきてくれて、よかった」
あ「透…」
尾白「ほんと…よかった…」
今度は尾白の方から私の顔を肩口に埋める様な体制になった
なんて…優しい子達なんだろう
私は…いま…とても幸せだ
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カルマ(プロフ) - 落ちってありますか？ あったら爆豪くんがいいですw この作品大好きです 更新頑張ってください 応援しています(｀・ω・´) (2018年3月15日 20時) (
レス) id: 5c129ca7e8 (このIDを非表示/違反報告)
アルマ?(プロフ) - ココア☆遥さん» 他キャラの視点は書かない、というのが私の中のルールでして、そこは気をつけて書いてます｡更新頑張ります! (2018年2月25日 10時) (レス) id: 599a97a580 (このIDを非表示/違反報告)
アルマ?(プロフ) - 佰さん» ウチの子の魅力を知って頂けて嬉しいです!更新頑張ります (2018年2月25日 10時) (レス) id: 599a97a580 (このIDを非表示/違反報告)
ココア☆遥(プロフ) - 夜吠ちゃん男前で好きです！女の子だけどかっこいいです！ それに他キャラの視点を書かないのがすごい良かったです！ 更新頑張ってください！ (2018年2月25日 8時) (レス) id: b7e505c8d0 (このIDを非表示/違反報告)
佰 - すごい面白いです！夜吠ちゃんの設定良いですね！続きが気になります！(≧∀≦) (2018年2月24日 22時) (レス) id: e1e57bb127 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルマ☆ | 作成日時：2018年2月15日 0時
