Kleinod Ⅳ (ページ24)

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35:gewohnlich ページ24

高地「…何この真っ黒手紙」
京本「エイル博士が退職の時に残した手紙」
松村「墨でも塗ったの？引く程真っ黒なんだけど」
京本「でもこれいいヒントになると思うでしょ」
朝食を食べた後、京本が資料として渡した例の手紙のデータを配ってプチ会議を始めた6人は、墨塗り教科書のように真っ黒なその資料に訝し気な表情を浮かべた。

ジェシー「あのねあのね！俺昨日大我にこれ見せてもらって思ったんだけど」
田中「夜這いした時に？」
松村「夜這い？…ジェシー、いくらここに女がいないからって流石にそれは…」
ジェシー「掘り返すなよ！しかも夜這いじゃねーし！添い寝してもらってただけだし！！」
高地「ジェシーのツッコミ珍し…」
森本「まあまあ進めたまえよジェシーくん」
田中「お前誰だよ」

ジェシー「だーかーら！もう！それでね、俺思ったんだけど、解読が難しそうなら、原本を探せばいいんじゃないかって！」
松村「原本？」
ジェシー「ほらー、この前のα国？か何だか知らないけど奇襲してきた所為で研究所半壊したじゃん？」
高地「そういえばまだ工事始まってないみたいだね」
ジェシー「Exactly!今なら現場検証って名目で入れるんじゃないかって！」

田中「半壊してるけど、残ってる保証あんの…？」
ジェシー「探してみなきゃわかんないじゃん」
森本「俺はさんせー！これ絶対重要な証拠だと思うし！」
京本「高地は？」
高地「え？俺？」
意表を突かれたかのように素っ頓狂な声をあげた彼は、あー、と一言呟くと
高地「…いいと思うよ？」
と少しだけ歯切れの悪い返事を落とした。