Kleinod Ⅳ (ページ1)

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高地「ただいま」
松村「高地！」
高地「え、何？どうしたの？」
田中「高地、一瞬いい？」
高地「ん？いったぁ！！」
基地に戻るなり半分泣きそうな顔で飛びついてきた松村を受け止めて、田中に何故か一発頭を殴られた高地は理解出来ない状況に目を丸くする。

高地「何？どうしたの？北斗また何か不安になっちゃった？」
田中「高地、俺たちに何か隠している事あるでしょ？」
高地「隠している事？ないよ」
田中「嘘だね」
高地「嘘じゃないって」
田中「質問内容を復唱する時って、嘘を考えている時だって俺聞いた事あるんだけど」
高地「何だよそれ、たまたまだって」
田中からのマシンガンのような口撃に困り顔を浮かべながら、高地は結構強めの力で抱き着いて離さない松村を宥める。

高地「え、何？俺何かした？」
田中「北斗が高地が俺ら守る為に嘘ついてんじゃねぇかって」
高地「俺が？何でみんなに嘘つかなきゃいけないの？」
田中「詳しくは北斗から聞いてあげてよ。俺から言ったら間違って伝わっちゃうかもしれないでしょ」
高地「ま、まぁ確かに…ね、北斗、話聞いてもいい？北斗の部屋でいいからさ」
どうやら田中曰く、不安の感情がオーバーリミットしそうだったようで。
田中は田中で高地が帰ってくるまでずっと隣にいたらしいのだが、制御できない部分にまで上がる事もなかったが下がる事もなかったようだ。

高地「だからこんなに甘えたさんなの？」
田中「高地の所為なんだけど」
高地「いや何でだよ。…有り得るな」
松村の部屋に3人共々入れば、高地はすぐさま松村を落ち着かせるように声をかける。
あぁまた「扇動」やってんな、なんて見ながら、一発で落ち着いた松村を見て何だかんだうちのリーダーはすげぇなぁなんて思いながら松村が口を開くのを待った。