Kleinod (ページ19)

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ジェシー「YEAHHHHHHHHH！！！！！！！ほらほら逃げ惑えよ！！！！！」
森本「警察だ！手を上げろ！逮捕する！」
田中『遊んでねぇで任務に集中してもらえますー？』
数日後、絶賛任務中でハイテンションのジェシーと森本が奇声とも言えよう言葉をあげながら戦場を駆けずり回っていた。
何故か近接のはずのジェシーが遊撃の森本と共にいる事で、大方の事は理解してほしい。
わからない人の為に言うと、田中は情報室で頭を抱えている。

ジェシー「人多いなぁ～！滾るなぁ～！！」
森本「ジェシージェシージェシー！俺クソ程良い事思いついてしまった！！」
ジェシー「何何何！」
田中『待て待て待て！！！何やる気！！？』
無線奥から田中が焦る声が聞こえるが、そんなのお構いなしに悪巧みよろしく森本とジェシーはニヒニヒ笑いながら戦場を走った。

森本は敵の攻撃を躱しながら煙草を懐から取り出す。
ジェシーと一瞬すれ違った隙に点火されたそれを吸って、吐いた。
薄緑色の煙と、彼の煙草の甘ったるいバニラの匂いが戦場に蔓延する。
ジェシー「いい夢が見れたらいいねぇ？」
いつの間にか口元を覆うマスクを着けていたジェシーが、森本に襲い掛かろうと足掻く敵兵を一掃する。
森本「きっといい夢が見れるよ、甘い甘い、とってもいい夢！」

薄緑色の煙は辺り一帯を包んで、微かに視界が悪くなる。
その中に紛れていたはずの2人の姿が消えた。
瞬間、刹那、
爆発音と共に火の海に包まれたそれに、田中は呆れたように「またやってる…」と嘆く。
ジェシー「AHAHAHAHAHAHA！！！！！！花火サイコー！！！！！」
森本「今日も完璧だわやっぱ俺等サイコー！！！！！」
大爆笑しながら黒煙と炎バックにひたすら走る2人を見ると、最早どちらが悪役なんだろうなんて疑念も湧いてくる。
無論、本人は知らぬが仏、なのだが。