おまけ 〜4〜 ページ10
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そうしてひと騒ぎしたあと、雑談し始めると、若武が思い出したように小塚くんに言ったんだ。
「あ、そうだ。小塚、今年もLINE送るから楽しみに待ってろよ!」
ってね。
すると、上杉くんと黒木くんもあぁ。と軽く頷いたんだ。
「俺らも一応送るつもりでいるから。」
「まあ、12時ピッタリに出来るかは分かんないけどね。」
私は首を傾げる。
えっと、何の話?
すると、そんな私の様子に気づいて黒木くんが教えてくれる。
「あぁ、俺ら、毎年お互いの誕生日におめでとうってLINEを送るんだ。一応相手の誕生日になった瞬間を狙って送る。」
へぇ...。
そんなことやってるんだ。
「あ、じゃあ俺もやっていい?」
「俺も。」
翼と忍が手を挙げてそう言う。
「勿論。じゃあ、今日みんなで小塚に送ろうぜ!」
若武がそう言ってみんなが頷く。
...いいなぁ。
私も、スマホがあれば...。
そう思っていると私はいいことを思いついた。
「はいっ!私もやるっ!」
その言葉にみんながキョトンとする。
「え?私もやるって...アーヤ、お前スマホ持ってないだろ?」
「うん。だから、私は小塚くんに電話する。小塚くん、今日は12時頃まで起きてられるかな?ママたちが起きたら困るからあんまり長電話は出来ないけど、私もお祝いしたいっ!」
その言葉に小塚くんは目を丸くする。
「それは勿論大丈夫だけど...本当にアーヤは大丈夫なの?」
「うん。誕生日って、年に1度しかないじゃない。そんな大切な日くらいちゃんとお祝いしたいもの。いつも小塚くんにはお世話になってるし、これくらい大丈夫。」
そう言うと小塚くんはふわっと柔らかく微笑んだ。
「ありがとう、アーヤ。誕生日の1番初めに聞く声がアーヤなんて何だか嬉しいな。」
...そう?
私より、他の人がいいんじゃない?
そんなことを思っていると若武がまた騒ぎ始める。
「なっ!おい、アーヤ!お前、どういうつもりだ!?」
は?
「何で小塚にはサービス精神旺盛なんだ!?俺にはやってくれなかっただろ!?」
いや、だって...
「そもそも若武の誕生日知らなかったんだもの。仕方ないじゃない。」
「けど、ズルい!ズルいぞ、小塚!俺だってアーヤに祝われたかったぞ!?どうして小塚だけがこんなにいい思いをするんだ!?」
「別に小塚くんだけじゃないよ?」
「...はっ!?」
私の言葉に若武が素っ頓狂な声をあげた。
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セダム(プロフ) - 利衣子さん» アーヤちゃんたちが通っている秀明という塾の伝統的なジャンケンらしいですよ!詳しくは"学校の都市伝説は知っている"の 20 秀明ジャンケン の216ページ辺りに載っているので是非読んでみてください* (2019年12月5日 1時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
利衣子 - あの秀明じゃんけんてなんですか? (2019年12月4日 20時) (レス) id: 77f3349879 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - セダムさん» うん、よろしく! (2018年10月29日 18時) (レス) id: 8828372d2c (このIDを非表示/違反報告)
セダム - 愛さん» いえいえ、こちらこそ誘ってくれてありがとう!よろしくね! (2018年10月29日 18時) (レス) id: 0373634970 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - セダムさん» セダム、合作の話美波から聞いたよ!一緒にしてくれてありがと!おかしく感じるかもしれないけど、私と美波で企画したから、ありがと!かな? (2018年10月29日 17時) (レス) id: 8828372d2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セダム | 作成日時:2018年10月22日 19時