生誕祭 〜1〜 ページ1
『Happy Birthday! 小塚 / 小塚くんっ!』
パァーンと一斉にクラッカーを打ち鳴らす。
「わっ!えっ、みんな!?」
突然のことに目を見開いて驚く小塚くん。
その姿を見てみんなでクスッと笑う。
...事の発端は数日前のこと。
*☼*―――――*☼*―――――*☼*―――――*☼*―
「なあ、小塚って今度誕生日なの?」
学校の休み時間。
隣の席に座る忍に話しかけられ、その言葉に私は目を丸くした。
「え、そうなの?」
そんな私を見て今度は忍が目を丸くした。
「え、違うの?」
...分からない。
そんなこと、聞いたことないもの。
「...ちょっと俺、美門に聞いてくる。」
そう言って忍は立ち上がり、翼の方へ歩いていった。
そして、少し翼と会話した後、すぐにこちらに戻ってきて口を開く。
「ん。やっぱりそうだって。ちょうど今日が1週間前らしいぜ。」
そうなんだ...。
知らなかったなぁ。
...何で翼は知ってんだろ。
少し不思議に思いながらも私はあることを思いついた。
そうだ!
「ねぇ、忍。じゃあさ、みんなでお祝いしない?」
「みんなってKZのやつら?」
「勿論!いつもお世話になってるし、サプライズパーティでも開いてお祝いしよう?」
忍は考える素振りを見せ、少ししてからにっこりと笑った。
「うん!いいんじゃね?確かにいつもあいつには世話になってるし、面白そうだし。」
やった!
「じゃあ忍からみんなに集合かけてもらえる?あ、その時に若武に小塚くんは抜きでって伝えといてね。サプライズなのに小塚くん来ちゃったら意味無いから。」
「OK!」
そう言って2人で顔を見合わせて笑い合う。
ふふっ、楽しみだなぁ。
そして、その日の秀明の休み時間、カフェテリアに集合がかかった。
私が急いで行くと、いつものようにまた私がビリ。
ごめんと一言謝って席に着く。
その瞬間、若武が瞳を輝かせながら勢いよく言った。
「で、何だ!?事件か!?」
その言葉に上杉くんが怪訝そうに若武を見た。
「は?今日、お前が集合かけたんじゃねぇのかよ。っていうか、小塚は?」
若武はサラサラの髪を揺らしながら首を横に振った。
「いや、俺も知らん。だって今日の集合は七鬼がかけたんだからな。」
そう言って忍の方を見る。
それにつられてみんなの視線も自然と忍の方に向いた。
すると、みんなの視線を受け、忍が私の方を向いた。
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セダム(プロフ) - 利衣子さん» アーヤちゃんたちが通っている秀明という塾の伝統的なジャンケンらしいですよ!詳しくは"学校の都市伝説は知っている"の 20 秀明ジャンケン の216ページ辺りに載っているので是非読んでみてください* (2019年12月5日 1時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
利衣子 - あの秀明じゃんけんてなんですか? (2019年12月4日 20時) (レス) id: 77f3349879 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - セダムさん» うん、よろしく! (2018年10月29日 18時) (レス) id: 8828372d2c (このIDを非表示/違反報告)
セダム - 愛さん» いえいえ、こちらこそ誘ってくれてありがとう!よろしくね! (2018年10月29日 18時) (レス) id: 0373634970 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - セダムさん» セダム、合作の話美波から聞いたよ!一緒にしてくれてありがと!おかしく感じるかもしれないけど、私と美波で企画したから、ありがと!かな? (2018年10月29日 17時) (レス) id: 8828372d2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セダム | 作成日時:2018年10月22日 19時