12. 潤滑剤、或いは 3 ページ33
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「えー、今日から君達はめでたく一人前の忍者になったわけだが……」
サクラによるナルトぼこぼこ事件の騒ぎから少し経ち、イルカが教室へ入ってくるなり、校長先生のような口調でこれからのことについて話している。
今日に至っては自由な席に座っても良いようだったが、Aはというと、怒れるサクラと被害者ナルトの間に挟まり 必死に彼女を抑えようとしている内に、席は自然と二人の間になっていた。
Aが庇ったとはいえ、拳を代わりに受けたりと体を張った訳ではないため、ナルトはそれなりにボロボロである。
薄情？ 違う。私だって怖いものは怖いのだ。とはAの言葉。
『ナルト、大丈夫？』
「大丈夫だってばよ……」
口ではそう言うナルトだが、顔は腫れ、ぐったりとしており全く大丈夫そうには見えない。
左を見ればズーンと落ち込んでいるサクラ。もはや怒りは収まっているが、想い人であるサスケの唇が目の前で奪われた(実際はただの事故だが)のが相当ショックだったのだろう。
『サクラも元気出しなよ。事故なんだししょうがないって』
「でも……サスケ君の……うぅ……」
二人から発される重い空気に包まれ、自分まで気が滅入ってしまいそうだ。
『もー！ サスケのせいで二人ともしょげちゃったじゃん！』
「待て。オレも被害者だろが」
Aはわざとサスケに矛先を向けた。空気を変えようとしてか、ただの八つ当たりか。もしかしたら後者かもしれない。
『ほら、二人とも。サスケの写真あげるから元気だして』
「ほんと！？」
「いやいやいや！！ Aちゃん！？ サクラちゃんはともかく、何でオレまでサスケの写真で喜ばなきゃなんねーんだよぉ！」
冗談半分で投げ掛けた言葉に、二人が顔を上げる。
嬉しそうに目を輝かせるサクラに、顔を青くしながら全力で否定するナルト。正反対な反応が可笑しくて、Aの悪戯心はまた疼くのだった。
『だって……』
意味深にそこで言葉を止めてからちらりとサスケを見遣る。にやーっと細められた目はまるで、恋人同士を冷やかすかのような。
ナルトとサスケがそういう関係だなんて、流石に本気では思っていない。しかし、不機嫌そうに顰めるサスケの顔を見るのが楽しくて、ついからかってしまうのだ。
「お前……まだ疑ってんのか」
『べっつにー？』
「そこ！ うるさいぞ！！」
イルカの叱咤によってサスケいじりは終了。
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リアアカ厨 - 最&高！ (2019年4月3日 18時) (
レス) id: 8a79e93161 (このIDを非表示/違反報告)
いしだ(プロフ) - ミファルさん» わー！ ありがとうございます！ ギャグがちゃんとギャグになっているか不安だったのでとても嬉しいです(*´∨｀* ) (2016年7月7日 23時) (レス) id: f949291a40 (このIDを非表示/違反報告)
ミファル - 読んでいて楽しいです！思わず笑ってしまいました（笑）更新頑張ってください！蔭ながら応援してます！ (2016年7月4日 22時) (レス) id: 88acae9178 (このIDを非表示/違反報告)
いしだ(プロフ) - ミラクさん» 嬉しいです(*´∨｀* ) お転婆でよく暴走しますがこれからも宜しくお願いします(？)！ (2016年7月3日 14時) (レス) id: f949291a40 (このIDを非表示/違反報告)
いしだ(プロフ) - 黒兎さん» ありがとうございますぅう！ 亀更新ですがこれからも頑張って参ります！ (2016年7月3日 14時) (レス) id: f949291a40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いしだ | 作成日時：2015年11月30日 20時
