11. 走り出せ疾風少女 7 ページ25
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『ナルトー！！』
夜の町中を駆け抜ける。
すれ違うのは必死な形相の忍達。探し求めている人物は、きっと皆同じ。
駄目だ、これじゃ他の人に先越されてしまう。
それにしても、どうして里の大人達はこんなにナルトに冷たく当たるのだろう。いたずら好きなお調子者なだけで、凄くいい子なのに。
『……わ、っ……！』
ドシャッと地面に身を打ち付けた。転んだ、なんて可愛い表現ではなく、もはやスライディング。恥ずかしさと痛さが混じり合い、何とも惨めな気持ちだ。
『ったた……』
ムクっと起き上がり、服についた砂埃を払う。ヒリヒリと痛む膝を見てみれば、擦りむいて血が滲んでいた。
脳裏に浮かぶのは、ナルトと出会った時のこと。怪我した私の額を不器用ながら一生懸命手当てしてくれた。あの日私達は友達になったのだ。
あんなに明るいいい子なのに、彼は仲間外れにされていた。
"ナルトと関わるな、と親に言われた"
いじめっ子達は口を揃えてそう語る。
シカクさんとヨシノさんはそんな事を言わなかったが、大人達だけが知る何かが、ナルトにはあるのかもしれない。そう思うのは考えすぎだろうか。
「今度こそ取っ捕まえるぞ！！」
そう叫んで奮起している男の声が、路地裏の狭い道から聞こえてきた。
誰のことを言っているのか、聞くまでもない。
「禁術を持ち出すなど、もはや悪戯では片付けられん！ 見つけ次第、殺るぞ！」
それを聞いて、サーッと身体の血の気が引いていくのを感じた。怒りとも恐怖ともつかない大きな塊のような感情が、心臓いっぱい埋め尽くしてゆく。
そんな事、させるもんか。
『や、やめて！！ ナルトは……ナルトはそりゃイタズラばっかりするけど、悪い子じゃないんです！！』
その中の一人の腕を掴み、必死に訴える。
しかし彼は少し驚いたように目を見開いただけで。頑なに意思は変えない様子で、返ってきたのは冷たい眼差しと言葉だった。
「悪いが、今度ばかりは見逃せない。所詮化け狐、この機会に始末しておいた方が身のためだ！」
『……！！』
私の中を埋め尽くす大きな塊に、怒りという輪郭がくっきりと浮かび上がる。
彼らにも、何か事情があったのかもしれない。しかしそれを配慮出来るほど私は冷静ではない。
気づけば私はその右手を振り上げていた。
パシン！！
乾いた音がその場に響く。
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リアアカ厨 - 最&高！ (2019年4月3日 18時) (
レス) id: 8a79e93161 (このIDを非表示/違反報告)
いしだ(プロフ) - ミファルさん» わー！ ありがとうございます！ ギャグがちゃんとギャグになっているか不安だったのでとても嬉しいです(*´∨｀* ) (2016年7月7日 23時) (レス) id: f949291a40 (このIDを非表示/違反報告)
ミファル - 読んでいて楽しいです！思わず笑ってしまいました（笑）更新頑張ってください！蔭ながら応援してます！ (2016年7月4日 22時) (レス) id: 88acae9178 (このIDを非表示/違反報告)
いしだ(プロフ) - ミラクさん» 嬉しいです(*´∨｀* ) お転婆でよく暴走しますがこれからも宜しくお願いします(？)！ (2016年7月3日 14時) (レス) id: f949291a40 (このIDを非表示/違反報告)
いしだ(プロフ) - 黒兎さん» ありがとうございますぅう！ 亀更新ですがこれからも頑張って参ります！ (2016年7月3日 14時) (レス) id: f949291a40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いしだ | 作成日時：2015年11月30日 20時
