08. 火のない所に煙は立たぬ ５ ページ46
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甘栗甘のテーブルにて、店員さんが持って来たのは、あんみつと……うどん。
『何でうどん！？ 甘味処なのにうどんなんてあるの！？』
「あるよ。知らなかった？」
『ちぇ……苦しみながら甘いもの食べるカカシさんが見れると思ったのに……』
「残念でした」
ぐぬぬと唸りながら、あんみつを一口ぱくり。美味しくて、眉間に寄っていたシワも平らに戻る。
手元のあんみつに視線を落として、スプーンで白玉を掬い上げてみたら、ちょっと良いこと思いついた。
『無理やり食べさせたらいいんだ！』
「……え」
カカシさんは口に持って行こうとしていた麺を箸から手放した。
因みに、マスクの下は未だに見ていない。彼が何かを口に入れる瞬間はマスクを外すはずなのに、何故か一度も見られないのだ。
恐らく、誰も自分の方を見ていないときに、瞬時に外して、食べて、付け直しているのだろう。だからと言ってずっと目を離さないでいると、何かしら事故的なことが起きて、結局見られない。
偶然か意識的にかは分からないが、流石は上忍といったところである(?)。だから、”モグモグしてるカカシさんの素顔暴くぞ大作戦”はもはや諦めていた。
……が、これなら素顔も、嫌そうな顔も見られて一石二鳥ではないか！！
『ホラホラ、お食べ〜』
「……ふーん、いいの？」
白玉を乗せたスプーンを彼の口元へ持って行くと、予想外な反応が返ってきた。
「間接キス、になるけど？」
『え』
「Aって、ホント積極的だよねぇ」
間接キス。考えてもみなかった。
その行為自体そんなに恥ずかしいものではないはずなのに、改めて言葉にされると、ちょっとためらいが生まれるもので。
カカシさんの言い方も何だかアレだし。”ホント積極的だよねぇ”って？ 何、私他に何かしたっけ？
しかも、周りの目がこちらに集まってきているような気がする。
「それに……端から見たら、彼氏に”あーん”ってしようとしてる可愛い彼女……ってところかな？」
『ちょ、ま……カカシさん、セクハラ……！』
段々と顔が熱くなってきて、身を乗り出しカカシさんを制止する。
そしたら、赤くなっているであろう頬をツンツンと突かれた。
「Aからしてきたんでしょ」
言い返す言葉もなく、すっと席に着く。
ゴクゴクと水を飲み込んで一息ついてから もう一度カカシさんをチラリと見てみると、もう既にうどんを食べ終えていた。
何という早技。
全てにおいて完敗だ。
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シナモン - 最初のカカシ先生とのが凄く好きです‼出来ればカカシ先生と藤咲を増やして欲しいです‼ (8月22日 18時) (
レス) id: 4ae5ef4114 (このIDを非表示/違反報告)
リルル - 主さん銀魂読んでます！？ (7月21日 17時) (レス) @page23 id: bfd3ef8afe (このIDを非表示/違反報告)
rinne - シカマル...w墓穴掘りまくってんなぁwww可愛いけど！ (2018年12月16日 12時) (レス) id: 879285e914 (このIDを非表示/違反報告)
いしだ(プロフ) - ひかりさん» ありがとうございます…！！ 是非最後まで読んでやってください(*´-`*) (2017年5月13日 16時) (レス) id: f949291a40 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり - すっごく面白い！！！ (2017年5月13日 12時) (レス) id: 0e692698e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いしだ | 作成日時：2015年10月27日 23時
