06. 交換条件 5 ページ14
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皆の物珍しげな目の中を進み、Aは与えられた席につく。
隣には黒髪の少年。他の生徒達とは違い、こちらに全く興味がなさそうで、一瞥もくれず静かに座っている。
『はじめまして。私は藤咲 Aっていうんだ！』
「それはさっき聞いた」
素っ気ない返事が返ってきた。ムッとしながらもここは我慢。だってお隣さんとは仲良くしておきたいじゃない。
『……えっと、キミはサスケ君だっけ？』
「あぁ」
『……ん？ サスケ？』
サスケ。聞いたことがある名前だ。
顔もよく見てみれば……
イケメンだ。
……じゃなくて、見たことがある。
後方がツンツンした黒髪。切れ長な二重の目。何より整ったその顔。
『ああぁぁあ！！ 』
分かった。うちはサスケだ。この人のことも親友が話していたから何となく知っている。
思い出すことができてスッキリ。思わず大声を出してしまったら、サスケは僅かに肩をビクッと揺らした。
見たぞ、クール美少年よ。今ちょっとびっくりしただろう！
「コラ！ そこ！ 仲良くなるのはいいが今は授業中だ！ 後にしなさい！」
教室内に響き渡るイルカ先生の怒鳴り声。転校して早々怒られてしまった。きゅっと唇を結んで黙り込む。
大事な事を思い出してしまったのだから仕方ないじゃないか。
こうなったのもサスケのせい。連帯責任だ、と言いたげにチラリと彼を見て、小声で話しかける。
『怒られちゃったじゃん……！』
「お前が勝手に騒いでただけだろ」
もっともなツッコミを入れられ返す言葉がないA。
『冷たいなぁ……』
「……」
『冷淡だなぁ……』
「……」
煩わしそうに眉をひそめながらも、無視を貫くサスケ。
バンビも中々無愛想なところがあるが、彼はそれ以上だ。シカトなんて許さないぞ。反応するまで話しかけ続けてやる。
Aは見当違いな闘争心を轟々と燃やして、めげずに彼の顔を覗き込んだ。
『冷淡なサスケたん！……なんつって！』
「……」
『お、良くない、コレ？』
「……」
『これからサスケたんって呼ぶね』
「……それはやめろ」
顰められた眉間のしわが深くなり、見るからに嫌そうなオーラが漂う。そんなマイナスな反応もAにとっては嬉しいもので。
勝った。満足げな笑顔を溢れさせながら手を差し出した。
『よろしくね、サスケたん！』
「……」
『そ、そんなに睨まないでよ……』
初めてサスケから向けられた視線は、とても鋭く刺々しいものでした。
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シナモン - 最初のカカシ先生とのが凄く好きです‼出来ればカカシ先生と藤咲を増やして欲しいです‼ (8月22日 18時) (
レス) id: 4ae5ef4114 (このIDを非表示/違反報告)
リルル - 主さん銀魂読んでます！？ (7月21日 17時) (レス) @page23 id: bfd3ef8afe (このIDを非表示/違反報告)
rinne - シカマル...w墓穴掘りまくってんなぁwww可愛いけど！ (2018年12月16日 12時) (レス) id: 879285e914 (このIDを非表示/違反報告)
いしだ(プロフ) - ひかりさん» ありがとうございます…！！ 是非最後まで読んでやってください(*´-`*) (2017年5月13日 16時) (レス) id: f949291a40 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり - すっごく面白い！！！ (2017年5月13日 12時) (レス) id: 0e692698e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いしだ | 作成日時：2015年10月27日 23時
