【おそ松さん】閲覧注意の短編集！ (ページ10)

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ホラー？　カラ松ページ10

Aとホラー映画を見に行った。

Aに誘われたので来たのだが、映画館を目の前にしてAが『やっぱり止めよう』と言い出した。

もう映画館に来てしまったので、折角だから見て行こうと思った。

「じゃあ、俺は見るがAは帰るか？」と聞くと、『一人で帰れるわけないじゃん馬鹿！！』と言って映画のチケットを買っていた。面倒臭いなぁ。

その間に俺がポップコーンを買うと、『私塩なんて嫌い。キャラメルじゃなきゃやだ。』と言うので、もう一つ買った。Aはあんまり嬉しくなさそうに、俺からポップコーンを奪うように取ると、そのままスクリーンの方へと行ってしまった。何々だ。

とうとう映画が始まった。主人公の女の子が呪われて、その呪いを解くために色々するみたいな話だと聞いている。

主人公の女の子、ちょっと目が大き過ぎて怖いな。しかも中学生という設定にしては大き過ぎないか？そう言おうと思って隣を見ると、Aがポップコーンを貪るように食べて怖さを紛らわそうとしていた。そういうところは可愛いな。

中盤、呪いの設定がおかしくなってきた。初期設定忘れてるだろ。少々安上がりだな。隣のAは少し震えて俺の手を握っている。汗ばんでるな。

主人公に呪いをかけている幽霊が現れた。血塗れだが、女優さんの顔立ちが凄く綺麗だ。生前は、美人な奥様みたいな顔立ちだったんだろうな。Aがきゃあと悲鳴をあげている。五月蝉いな。

クライマックス。女の子と幽霊が激突(？)する。女の子は霊媒士みたいな男の人と一緒に何か唱えてる。幽霊が苦しそうに這いずりながら女の子の方へと向かってきている。お、パンツ見えた。ラッキー！Aは、もうきゃあというより、『ぐえぇあああぇえええ！！！？？？』みたいな、可愛気のない声をあげている。静かにしろよ、な？上映中だぞ。

最終的に幽霊が勝った。俺的には幽霊を応援していたので嬉しかった。隣でAはえぐえぐと泣いている。あぁ…ポップコーン買ってやったのに残してるじゃないか…。持って帰るか…。

スクリーンから出る時、「大声を出さないでくださいね。」と店員さんに注意された。Aは、涙で化粧もぐずぐずになった顔を、俺のハンカチで拭きながら謝っていた。そのハンカチもう使えないな…。

結論。Aとは見に行ってはいけない。