透明 おそ松 ページ14
※24話後設定です！！
皆がいなくなった。
そして、俺は透明になった。
六人から一人になった今、色という、俺はいらなくなった。
俺は誰にも話しかけられなくなった。
誰とも話さなくなった。
久しぶりに外に出てみた。
すると、世の中は狭いようで、一松を見つけた。
しかし、あの一松が友達らしき男の人と、女の子と一緒に歩いていた。
彼奴には、もう、色はいらないらしい。
次に、十四松を見つけた。
片手を骨折しながらも、一生懸命働いていた。
旗坊も一緒にいて、楽しく働いていた。
やっぱり、十四松にも色はいらなかった。
次に、カラ松をみつけた。
チビ太のおでん屋を手伝っていた。
笑顔が溢れていて、やっぱりカラ松にも色はいらなかった。
次に、トド松を見つけた。
汚ねぇボロアパートに、ダヨーンと帰っていた。
少なくとも、トド松は一人じゃない事がわかった。
なら、トド松にも色はいらない。
最後に、チョロ松を見つけた。
性格が悪そうな上司数人と一緒にいた。
でも、チョロ松の顔は笑っていた。
どこにも、俺は必要なくなった。
色はいらない。
今まで、赤、青、緑、紫、黄色、ピンク。これらの色があって俺達、『おそ松さん』だったんじゃねぇのかよ。
『おそ松くん』の時でも、六つ子全員バラバラなんてなかっただろ。
皆はそれぞれの色を捨てた。
なのに、俺はそれにすがっていなきゃ生きていけないんだ。
胸が苦しいんだ。
涙が出てくるんだ。
なぁA。
お前は俺を必要としてくれるよなぁ？
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作者名：梨松 | 作成日時：2016年6月14日 19時
