ステップブラザーズ3

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直人side





家に帰って、彰吾とゆっくり話そうと

リビングに呼んだ





彰「どーせ、ダメって言うんじゃろ」






「まだ何も話してないでしょ！笑

ゆっくり話そうと思ってさ」







彰「話す事なんてない！」






「何で怒ってるの…

彰吾はオーディションの話聞いて

どう思った？」







彰「…」







「彰吾？教えて、大事な事だから」





彰「俺は…アーティストになる為に

EXPGに入ったし、その為に

嫌な学校も行っとるんじゃ…」






「どうしてアーティストになりたいの？

ダンスならアーティストじゃなくて

ダンサーとしてできるんだよ」





彰「DVD…あぁなりたいって思った

大きなステージに立って、沢山の人に

俺を見て欲しい…俺を、、、」







「彰吾…」






彰吾の過去は、HIROさんから

資料を渡されて一応知ってるつもり

だけど、彰吾から直接聞いた事はなかった








「彰吾のその気持ちは過去が関係してるの？」






彰「…誰も見てくれなかった

俺の母さんなのに、いつも違う男に取られて

俺の事なんか眼中にすらなかった…

だから、絶対に見返してやるんだ」






「彰吾の気持ちはわかった

俺の話も聞いてくれる？

それを聞いてどうするかちゃんと話そう」







「これ見て」







彰「何じゃこれ…」





「これ全部俺に来てるやつ」






彰「お前…嫌われてんのか？」






「色んな人にな」





彰「何で…

ライブではあんなに好きな人、、、」








「そりゃ、嫌いな人を見に行く人なんて

少ないから、会場にはファンが多いよ

でもね、俺の事嫌いな人も沢山いる

ファンが沢山いるように、そうじゃない人も

沢山いるのが現実なんだよ」







彰「何もしてないのに…？」





「そうだよ、何もしてない

例えば仕事で、俺が岩ちゃんに怒ったとする

岩ちゃんファンは、何だよ直人！って

良い気はしないわけ

全員に好かれるって、不可能なんだよ

より沢山の人に応援して貰えるように

頑張るのは当たり前。

だけど、好きじゃない人、嫌いな人も

沢山いるって事を受け止めることも必要」








彰「何だよそれ…」





「理不尽だろ？仕事には理不尽な事

沢山ある。ダンスが上手いだけで

アーティストになれる子もいれば

上手くなくてもなれる子だっている

自分の方が頑張ってるのに

ファンが多いのは別の子とか

沢山あるんだよ。

でもそれに、文句は言えないんだ」

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