近くて、遠くて。 (ページ39)

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終業式の日、
一緒に帰るときに納涼祭のことを慎太郎に伝えた

｢ごめんね、今まで一緒に見てたのに｣

『やめろよその言い方(笑)俺が一緒に見たいみたいじゃん』

｢そうだけど....｣

『....まあAにとっては良いことなんだからさ、
京本先輩から誘われるってのはさ』

....私にとっては良いこと、
じゃあ慎太郎にとっては良くないことなのだろうか、
なんて変な考えが脳裏をよぎる

｢でも今まで慎太郎に彼女がいても
これだけは一緒に見てたから、少し罪悪感｣

『....それは俺の都合だから気にしなくていいんだけどさ』

｢あ、でも慎太郎もこれで好きな子誘えるってことだからね！｣

『....誘えるかな～、好きな子(笑)』

｢慎太郎なんだから誘えるって！(笑)
寂しいけどこれが大人になるってことなんだろうねー｣

『一丁前なこと言いやがって(笑)』

春には感情の起伏が激しくなった気がして、
変わったような気がしていた慎太郎だったけど

何があったかは知らないけど今やもう元通り

これからも変わらずこんな感じにやっていけるって思ってた

ずっと慎太郎と幼馴染みのままでいられるって思って疑わなかった

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