unusual (ページ6)

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「先生～」

『高橋さん、今日も質問？』

「そう！だから教えて欲しくて」

『“そうです、教えてください”でしょ？』

職員室では眼鏡をかけている先生

これはきっと、まだみんなは知らない先生の姿

眼鏡をクイッとあげて注意してくる先生だけど、
そんな姿すら絵になってかっこよくて見惚れちゃう

『聞いてんの？』

「うん、聞いてる」

『だからぁ、』

「聞いてますー！」

我ながらなかなか生意気だってことは重々承知

だけどそうでもしないと先生と話せないような気はしていたから
自分でもわざとらしいくらいにそう振る舞う

大袈裟にため息をついて立ち上がった先生

今日はどこで勉強するのかな、って
ルンルンで先生の後ろをついてまわる

だけどなかなか職員室を出ようとしなくて、

意味もなく先生の後ろを付きまとっているだけの私

最初は戸惑ったけど、もう途中から面白半分

馬鹿みたいにしつこく先生の後を追いかけまわす

『ねえ』

「なんですか？」

『…ここで待っといて？
ちょろちょろ着いてこられてもやりにくい』

「廊下で待ってろって言うんですか？あんな寒い廊下に生徒を置き去りにして1人で、」

『あーもう、はいはいわかったから。行く、行くから。』

…よし、粘り勝ち

綺麗好きそうな先生なのにデスクの上はグチャグチャのまま

諦めた顔を見せたあと、
職員室から追い出すかのように私の背中を押す

先生の手が背中に軽く触れてるってだけで

顔がにやけちゃうから顔見られない場所にいてくれて良かった

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