dream of (ページ42)

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そんな感じでなんとなく2人ずつに別れて滑っていたけど

自然と皆がいる場所に集まりはじめて、

髙地『そろそろメシ食おうぜ』

髙地くんのひと言でリンクを後にする

敷地内にある小さなレストランでお昼を済ませて

隣接している遊園地を散歩がてら皆で歩いた

この園のパスポートを持っていなくても

都度都度乗り物代を支払えばアトラクションにも乗れるらしい

田中『なあ』

スケートで少し体力消耗して、

皆の少し後ろを1人で歩いていたらいつの間にか隣には樹

ほんの数秒前まで先頭を歩いてはしゃいでたから
なにか余程の話でもあったのかな

「なに？どしたの」

田中『今日話してんの？』

「さっきの話の続き？」

田中『せっかくのイチャラブチャンスだったのに』

「…なにその気持ち悪い表現」

田中『ずっときょもに隣キープされてっからアイツと話す時間ないんじゃね？って優しい俺の配慮なんだけど』

「キープって言い方良くないなあ」

樹の言うことにあながち相違はない

今日も、気づけば近く…いや、隣に大我くんがいる

それが意識的なのか本当に偶然なのかは私は知る由もないけど

…だからと言って、自分から動いて松村くんの横に行く勇気もなければ、そこまでして話したい話題もない

だから動きもせず、

向こうから話しかけてくれる大我くんを受け入れているだけの話ではあるんだけど

「話したよ、車の中で」

田中『そんだけじゃん』

「…それに、さっき、腕掴まれた」

田中『転けそうになったからじゃん』

「別にいいじゃん嬉しかったんだもん」

田中『そんなレベルで騒いでたら一生距離縮まんねえよ？北斗みたいな人なら尚更』

…うるさいなあ、わかってるよそんなこと

クリスマスからの1か月、2ヶ月、

松村くんと関わる機会は断然増えたけど何も変わらない距離感

友達にはなれたけど所詮その関係値で

大学生の恋愛、大人の恋愛は発展が早いなんて耳にしていたけどそんなこと全くなかったし

それに加えて、“好き”って感情をまだ認めたくない自分もいる

これはただ、いいなって気になるだけなんだって

この間の恋愛興味無い発言も相まって余計にそう思いたくて

「まだ気になるレベルだから別にいいでしょ」

そう思うこと自体がもう答えなのにね、

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