愛染 (ページ32)

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『やーっと一学期終わりますね』

｢ね、まじ長かった｣

『でもAさんは遅刻しないようになったから成長の学期っすよ』

｢それ後輩から言われる私どんな気持ち？｣

終業式の日の金曜日

こんな最後の最後まで委員会の仕事はあるらしい

でも一旦今日で終わりってなれば今日の早起きは全く苦じゃなかった

『......』

いつもは1人で喋り倒してる森本くんがなんだか大人しい気がする

落ち着きのなさはいつも通りなんだけどなんて言うんだろう、

｢....森本くん？どうかし、｣

『失礼しまーーーーす！！！』

途端、ドアを開ける音と共に大きな声が聞こえてきた

図書室を利用する人かと思って挨拶しようとしたら
また当人に遮られてしまう

『慎太郎！！！！』

｢....あ、森本くんのお友だち？｣

『待ってなんでジェシー来てんの』

おそらく今図書室に入ってきて馬鹿でかい声と笑い声を響かせてる
この子はジェシーくんって言うらしい

見かけでいうと森本くんの友だちだろうなって感じの人

『HE!?心配になって！！ちゃんと先輩のこと誘えたの？』

『バッッッ.....カ、デケえ声で言うなよ！』

『ア！まだだった！？(笑)ヤベえ～俺やらかした～』

なんかよくわからないけど
怒ってる森本くんと気にすることなく笑ってるジェシーくん(？)

なになに、状況が読めない読めない

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