恋人ごっこ。-２- (ページ13)

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日が暮れて夜になった

２人で散歩に行った愛花と高地くんを見送って
テントの中に入ろうとしたけど

“俺らもあっちの湖の方行かね？”
って北斗に言われたから湖の近くのベンチに腰掛けた

｢星綺麗に見えるね｣

『普段こんなに見えねえもんな』

自然に囲まれて、遮るものがなにもないこの場所は
星が綺麗に見えてすっごく綺麗だった

ただただジッと空を眺めてたら隣から視線を感じる

“北斗？”って呼びかけても反応はなくて
ずっと私を見つめているだけ

もう一度名前を呼ぶと我に返ったみたいで
北斗の視線は逸らされた

『今年の夏休み楽しい』

｢ね？めっちゃくちゃ充実してる！！｣

『来年はどうなんだろうな～』

来年の今頃、今みたいに私は北斗の隣にいれてるのかな

....それとも、違う女の子が北斗の隣にいるのかな

そんなことをふと考えてしまった

考えるだけ無駄ってわかってるのに

『A？』

｢....あー、どうなんだろうね？(笑)
ほ、北斗にはめちゃくちゃ可愛い彼女がいたりして！(笑)｣

『じゃあAにはめちゃくちゃイケメンの彼氏？(笑)』

｢できてるといいけどね(笑)｣

そんなのいらないからずっと北斗のそばにいたい

そんなの叶わないってわかってるから無理してたくさん笑った

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