破滅 03 ページ5
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結局その日は深夜と一緒に帰ってしまった。家もバレたしメアドや電話も交換させられた。
「もうこの携帯は使えないな……」
ぽいっとゴミ箱へ投げる。携帯はゴミ箱に吸い込まれるように入る。
と、その時私は外から強い気配を感じて立ち上がる。
ザッとカーテンを開けると、
「……なんだ。何も無いじゃん」
ベランダの隅々まで観察するが、呪符などが貼られた形跡はなかった。
外で何かあったのだろうか、と考えるが、道路では車も問題なく走っているし、人通りも変わらずだ。
「うーん……」
私は頭を捻りながら窓を閉めた。
―――
それから何日か経過した。
組み手の授業では、十条や五士と互角かそれ以下でやりあっている……ように見せかける。
私はこの3年間を平穏に生きたいのだ。他の分家に目をつけられても堪らない。
15年間、私はそうやって生きてきたのだ。
「やぁA」
「……いつの間に名前で呼ぶようになったのですか？」
「いいじゃん。僕と君の仲だろう？」
「どんな仲ですか……」
はぁ、と小さくため息をつく。
深夜は、あはは、と笑う。
目をつけられないように過ごしているというのに、私は1番面倒な人に目をつけられていた。
どうにかこの地獄から逃げられないものか……。
「あはは、逃げても無駄だよ〜。
とりあえず組み手しようよ」
「なんでですか？」
「楽しそうだから」
「えぇ」
よっこいしょ、と深夜が立ち上がる。
周りのクラスメイトがなんだなんだと集まってくる。
さっきまでやりあっていた十条と五士まで動きを止めてこちらに寄ってきてしまう。
「ああ、くそ。逃げれないか」
「本気で行くからちゃんと避けてね」
そう言った瞬間、呪術を完成させ、こちらに殴りかかってくる。
私は、慌てることもなく護符を自らの腕に貼り、ガードする。と、同時に呪符を深夜の腕に貼り、威力を下げる。
「がぁっ！？」
威力を下げても、数メートル吹っ飛ばされる。
「くっそ、いったいなぁ」
「あはは、手ぇ抜くと死ぬかもよ」
気づくと深夜はすぐ近くまで迫っていた。
「あぁ、もう」
私は諦めて身体強化の呪符を取り出し、祝詞を刻み始めた。
―――
オリフラ外したのに着いてたんですけどぉ！なんで！
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なな - 新しいのが気になります 更新頑張ってください。 (2021年12月27日 18時) (
レス) @page15 id: 0c7821053f (このIDを非表示/違反報告)
たべっ子どうぶつ - 面白かったです!深夜様大好きなので、読んでいてドキドキしました！これからも更新頑張ってくださ応援しています(^^)い。 (2021年8月14日 18時) (レス) id: 943a308abb (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 最高です…！更新大変かもしれませんが，頑張ってください！ (2021年4月6日 15時) (レス) id: d19ff0bf1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むらくも | 作成日時：2021年3月9日 16時
