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道中、野良鬼に追いかけ回されながらも、なるべく慎重に進むため、二週間かけて進むルートでゴールディ・ポンドを目指し、ついに目的地に到着することが出来た。
……というよりは。
「ここ……どこだ」
(やられた)
原作でエマが連れ去られた時のように、糸が私たちの体に絡みつき、気づけばここ、ゴールディ・ポンドに横たわっていた。
なので、どちらかと言うと捕獲されたと言った方が正しいかもしれない。
私は知っていたのに、あまりに音もなく連れ去って行くのだから、対処する間もなく一番最初に捕まってしまった。
あれだけ守ると言っておきながらこのザマだ。
恥ずかしいを超えて申し訳ないという気持ちが湧き上がってくる。
「なあ、ここゴールディ・ポンドなんだよな……？」
「の割には、全然ポンドって感じがしないけど」
というか……むしろ町みたいだ。
私の両脇に立つユウゴとルーカスが、口々に己の感想を言い述べる。
確かにここは私たちの追い求めていた目的地。
だけども、彼らは思っていた雰囲気とは全く違うものを感じているのか、不安げに辺りを見回している。
そうだ、みんなの反応は正しい。
「やっぱり既に……」
ギリッと奥歯を噛みしめ、思っていた通りになったことを心の底から悔やむ。
その時だった。
「!?」
何やら軽快な音楽が、設置されているスピーカーから大音量で流れ始め、一気にみんなの緊張感が高まる。
これは……どちらの合図なのだろう。
今から来るのか、それとももう終わったのか。
どちらにせよ、警戒をしておいて損ではないだろう。
ユウゴたちが不安げな表情を浮かべる中、私一人だけ目を瞑り、耳に全神経を集中させ微かな音も逃がさないようにする。
そして、それからすぐの事だった。
「A、これは一体……」
「！ ダイナ、危ない！」
ダンッと地面を割るような音が、先ほどまでダイナが立っていた場所に響き、みんなの中に一斉に緊張感と恐怖がほとばしった。
「チッ、避けたか」
「ひっ」
やはりそうか。
先に流れたあの音楽は、切実に願っていた終了の合図ではなく、開始の合図だったのだ。
それを、目の前でイライラと地団駄を踏むルーチェが物語っている。
しかしどうするか。
このまま逃げようにも、いきなり襲いかかってきたルーチェに怯えているのか、半数の子が全力で走れない状態なのできっとすぐに捕まってしまう。
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白狐(プロフ) - けんまおし1016さん» コメントありがとうございます！ 応援して下さり本当にありがたいです……！ いつ再開させるか分かりませんが、きっと(多分)また更新し始めると思うので気長にお待ちくださいませ……！ 面白いと思っていただき良かったです🥰 (2022年8月8日 20時) (
レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - 更新頑張ってください！とてもおもしろいです！ (2022年8月8日 7時) (レス) @page18 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 夜桜桜愛さん» コメントありがとうございます！ ああっ、すみません！ 更新ストップさせちゃって……。今日か明日……もしくは来週……出来たら更新しますので。頑張ります！ (2021年9月19日 15時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜桜愛(プロフ) - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2021年9月19日 15時) (レス) id: 612a16ad5c (このIDを非表示/違反報告)
月狐(プロフ) - ありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです。まだまだ続く予定なので、応援していただけると幸いです！ (2021年6月12日 23時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2021年2月6日 22時
