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「溜まった……。なんで使わねえ、舐めてんのか？ デク……」
「かっちゃん！」
ついにこの時が来てしまった。
その場にいる訳でもないのに、この後の被害を考えて冷や汗がたらりと垂れる。
「てめぇのストーキングならもう知ってんだろうがよぉ」
「？」
「俺の爆破は、掌の汗腺からニトロみてぇなもん出して爆発させてる」
珍しく回りくどいかっちゃんの説明に、ピンと来ていない出久は額に眉を寄せる。
「「要望」通りの設計なら、この篭手はそいつを内部に溜めて……」
ただでさえ、一撃一撃が軽くは無い攻撃なのに、それを溜めて放てば、重傷どころか命を落としてしまう可能性もある。
「爆豪少年、ストップだ。殺す気か」
それをわかっているからこそ、止めなければいけない。本来、止める以外の選択肢など持ってはならないのだ。
けれど――……。
「当たんなきゃ死なねぇよ！」
心の中で天秤が揺らいだ刹那、ピカッと光がモニターを占領し、遅れてドオオンという重たくのしかかる音が聞こえてきた。
「緑谷少年!!」
みんなしてモニターに釘付けになり、馬鹿みたいな爆破を受けた出久の安否を心配する。
やがて煙が晴れ、緑色のコスに身を包んだ出久が姿を現した。
しかし、その姿はとてもでは無いが無事と言えない程ボロボロで。
「個性使えよデク。全力のてめェをねじふせる」
一見余裕そうに見える彼だが、内心きっととても焦っているであろう表情を垣間見せつつ、攻撃を受けて座り込んだままの出久にそう言い放った。
昔、かっちゃんが口癖のようにこぼしていた言葉を私は今でもよく覚えている。
「俺が一番すごくて、デクがいっちゃんすごくない」
それを言う度、出久はそんなことないと言い返していたのだが、毎度個性で殴られてはよく泣きながら私の家へ逃げ込んで来た。
でも、泣いている間も出久は決してかっちゃんを悪くいうことはなかった。
どころか、かっちゃんは強くてかっこいいんだ、とこれまた口癖のように話してくれるのだ。
彼にとっては、いじめてもいじめても折れずに着いてくるそんな出久が嫌だったのかもしれないが。
「ハハ……すげえ……なあ？ どうしたデク。来いよ、まだ動けんだろぉ!?」
半壊した建物の中で、かっちゃんは自分の存在を大きく見せるかのように声を反響させる。
――これは課程だ。
彼らがもっと成長するための、中間地点にすぎない。
今やらなければ、今でなければきっとこの先二人は永遠と対立してしまう。
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紺(プロフ) - しゃーもんさん» コメントありがとうございます！ ンワッ！ 楽しみにしてくださってるの本当に嬉しいです！ ホークスとの絡みもうすぐで出てきますよー!! 1章では全く登場がなかったので、次で出したいなと思ってます！ 応援ありがとうございます！ 夜は寝ているようで安心です！(笑) (7月17日 17時) (
レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
しゃーもん - ホークスとの絡みが楽しみすぎて夜しか寝れません。更新楽しみに待ってます！！ (7月17日 17時) (レス) @page48 id: a2c9c247fb (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - いちきちゃんさん» コメントありがとうございます！ わ、全部素敵だなんて嬉しすぎるお言葉ありがとうございます!! なかなか更新できずでごめんなさい……！ それでも楽しみに待っていただいて嬉しいです！ これからも更新頑張ります！ (5月27日 11時) (レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
いちきちゃん(プロフ) - 更新ありがとうございます!やっぱり紺様の作品どれも素敵です!更新無理せずこれからもよろしくお願いいたします! (5月27日 7時) (レス) @page42 id: bbdd29e3b1 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - 鈴-rin-さん» コメントありがとうございます！ わあああ過去編の完結の時にお祝いコメントと続編楽しみコメントくれたの覚えてますよー!! こちらこそ長い間待っていてくださって、そして原作編も見に来てくださって嬉しいです😭これからも応援よろしくお願いします!! (2023年3月18日 17時) (レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2023年3月1日 20時
