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「……まあいい。時間がもったいない。次、準備しろ」
フッと個性を解除した相澤の鋭い声につられ、ぽけーっと呆けていた生徒たちがハキハキと動き出す。
こういう所を見ると、やはり相澤は担任というかまとめ役に向いているなとつくづく思う。
様子を見てきてなんて言われたけれど、彼に心配事なんて何もないと校長もわかっていたはず。
「っ……」
「眉間にしわ寄せたら年取るの早くなるよ」
だがまあ――それは良しとして、個人的な心配は出久含め所々あるので、やはり理由はどうあれ抜けてきてよかったかもしれない。
「……うっせェ、つかなんでいンだよ」
「かっちゃん、見ない間にまた一段とお口が悪くなって……」
「あぁ!? てめェどこに感動してンだよ、いーから質問に答えろや！」
ああ、こわやこわや。
ちなみに、さっきの早口で捲したてるの素直に尊敬した、と伝えれば、「ズレすぎだろいろいろと！」とまたもや怒号を飛ばされてしまった。
もしかすると、彼にはカルシウムが足りてないのかもしれない。今度効率的にカルシウムが摂れるカレー豆腐のレシピを教えてあげよう。
「んじゃ、パパッと結果発表。トータルは単純に各種目の評点を合計した数だ。口頭で説明すんのは時間の無駄なので一括開示する」
「うわ、一番嫌なやつ」
「言ってろ」
私が前世でも今世でも、学生時代に最も嫌っていた体力テストの全種目が終了した。
あとは結果発表を見るだけなのだが、自信満々に仰け反るもの、不安げに地面を見ているもの、それぞれがそれなりの緊張を持って相澤と私の前に立っていた。
まあ、そりゃ開始数秒後に「最下位除籍」宣言されたらこうなるわな。
せっかく必死こいて勉強して、怖い怖いロボットにも立ち向かったのに、ここで最下位になったら即終了だなんて。
けれど悲しいかな、これが現実の厳しさである。
しかし諸君、知っているだろうか、この世にはついていい嘘というものが存在するということを。
「ちなみに除籍はウソな」
「？」
「君らの最大限を引き出す合理的虚偽」
「は――――!?!?」
「いやみんな反応よすぎないか」
ついていい嘘、その良い例がこれだ。いや、相澤は実際嘘をついてないので、良い例なのかは定かでは無いが。
彼の言うとおり、人間というものは窮地に立ってこそ浮かび上がる本性や実力がある。
それをいかに簡単に引き出すためには……、そう考えて生まれたのが開始数秒後にされる「最下位除籍」宣言なのだ――！
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紺(プロフ) - しゃーもんさん» コメントありがとうございます！ ンワッ！ 楽しみにしてくださってるの本当に嬉しいです！ ホークスとの絡みもうすぐで出てきますよー!! 1章では全く登場がなかったので、次で出したいなと思ってます！ 応援ありがとうございます！ 夜は寝ているようで安心です！(笑) (7月17日 17時) (
レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
しゃーもん - ホークスとの絡みが楽しみすぎて夜しか寝れません。更新楽しみに待ってます！！ (7月17日 17時) (レス) @page48 id: a2c9c247fb (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - いちきちゃんさん» コメントありがとうございます！ わ、全部素敵だなんて嬉しすぎるお言葉ありがとうございます!! なかなか更新できずでごめんなさい……！ それでも楽しみに待っていただいて嬉しいです！ これからも更新頑張ります！ (5月27日 11時) (レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
いちきちゃん(プロフ) - 更新ありがとうございます!やっぱり紺様の作品どれも素敵です!更新無理せずこれからもよろしくお願いいたします! (5月27日 7時) (レス) @page42 id: bbdd29e3b1 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - 鈴-rin-さん» コメントありがとうございます！ わあああ過去編の完結の時にお祝いコメントと続編楽しみコメントくれたの覚えてますよー!! こちらこそ長い間待っていてくださって、そして原作編も見に来てくださって嬉しいです😭これからも応援よろしくお願いします!! (2023年3月18日 17時) (レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2023年3月1日 20時
