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あの時と同じ、ヘドロの時と同じように、泣きそうになりながらそれでも瞳の奥は前の0Pロボットだけを捉えている。
ただきっと、その心の中には瓦礫に足を挟まれて動けない女子を救いたいという思いしかない。今度は僕が、と。
出久は飛んだ。高く高く、そして右腕を大きく振りかぶり。
「SMASH!!」
私が昔、同じ試験内容で爆裂魔法をぶっぱなした時のように、0Pロボットは出久を前に為す術なかったのだった。
……が、人間は上に飛べばもちろん重力になぞって下へ下へと落ちていく。
当たり前だが、出久も人間であるが故に高い位置にあった体は今や地面との距離約十五メートル。
誰かが息を呑む音が聞こえた。
……原作通りならば、出久は助かるはずだ。けれども、先ほどから冷や汗が背中をぐっしょりと濡らしている。
どうやら周りも思っていることは同じらしく、不安そうな表情でモニターに釘付けになっている。
しかし、私たちの心配はやはり要らなかったらしい。
出久が女の子――基、麗日お茶子に頬をビンタされたかと思いきや、地面とキッスするすんでのところで一瞬浮かんでどさりと落ちた。
モニタールームに安堵の声が広がった。私も私で、心臓に悪いと荒ぶる脈を落ち着かせる。
モニター越しの出久は想像以上の痛みに悶絶しながらも、あと1P、せめて1Pと諦めず立ち上がろうとしていた。
……けれど。
「終了〜!!」
願いも虚しく、試験時間は山田の声によって終わりを告げられた。
「……じゃ、そろそろリカバリーガールのお手伝い行ってきます」
「ああ、頼んだよ真白くん！」
校長のビッグスマイルに見送られながらモニタールームを出て、予め分身体を置いておいた試験会場へと『テレポート』した。
シュンッという効果音付きで着いたそこには、ロボットの攻撃で傷を負った受験生たちが項垂れるように地面へと座り込んでいる。
どれもみんな、知らない顔だ。
俯いた顔からは、一粒、また一粒と涙がこぼれ落ちていく。
自分で自分が落ちたことを自覚しているのかもしれない。
「はい、よく頑張ったね。お疲れ様。『ヒール』」
「え……あ、ルミエルネ……？」
バッと勢いよくあげられた顔は驚きと戸惑いが混ざりあった、複雑な表情が浮かべられている。
それもそうだ、傷が一瞬にして消え失せたのだから。
「立てる？」
「え、えっと……その。腰が、力が入らなくて。ごめんなさい」
どうやら傷のせいで立てないわけではないようだ。それなら一安心。
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紺(プロフ) - しゃーもんさん» コメントありがとうございます！ ンワッ！ 楽しみにしてくださってるの本当に嬉しいです！ ホークスとの絡みもうすぐで出てきますよー!! 1章では全く登場がなかったので、次で出したいなと思ってます！ 応援ありがとうございます！ 夜は寝ているようで安心です！(笑) (7月17日 17時) (
レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
しゃーもん - ホークスとの絡みが楽しみすぎて夜しか寝れません。更新楽しみに待ってます！！ (7月17日 17時) (レス) @page48 id: a2c9c247fb (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - いちきちゃんさん» コメントありがとうございます！ わ、全部素敵だなんて嬉しすぎるお言葉ありがとうございます!! なかなか更新できずでごめんなさい……！ それでも楽しみに待っていただいて嬉しいです！ これからも更新頑張ります！ (5月27日 11時) (レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
いちきちゃん(プロフ) - 更新ありがとうございます!やっぱり紺様の作品どれも素敵です!更新無理せずこれからもよろしくお願いいたします! (5月27日 7時) (レス) @page42 id: bbdd29e3b1 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - 鈴-rin-さん» コメントありがとうございます！ わあああ過去編の完結の時にお祝いコメントと続編楽しみコメントくれたの覚えてますよー!! こちらこそ長い間待っていてくださって、そして原作編も見に来てくださって嬉しいです😭これからも応援よろしくお願いします!! (2023年3月18日 17時) (レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2023年3月1日 20時
