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白雲の事件から一年と少しが経った。
ついに雄英高校の卒業式を間近に控え、寂しいような悲しいような気持ちに包まれている。
そんな私は今日、急に暇になったので急遽轟家に遊びに来ていた。
と、いうよりは。
「ねーAは卒業したらどうするの？」
「今のところは私含め四人で同じ事務所で働いたあと、自分たちの事務所建てようって話になっとるよ」
「ふーん。結婚しないの？」
「けっ……！ 気が早くないか!?」
燈矢が私に抱きついて離れないと言った方が正しいだろう。
その燈矢は、どうやら卒業後の私について興味津々の様子。
果ては結婚のことまで聞いてきたので、私に相手が見つからないことを心配してくれているんだろうなとぼんやり思った。
そんなのんびりほのぼのとした会話を続けていると、ふと焦げたような匂いが鼻を掠めた。
文化祭で嗅いだ匂いと同じだ。
……ああ、そうだった。
燈矢はエンデヴァーさんに隠れて、自分を鍛えているのだった。
匂いの元となる燈矢をじっと見つめていると、こてっと首を傾げる。
「……あの、さ。言いにくかったら別にいいんだけど。燈矢もしかして一人で鍛錬とか……しとる？」
「えっ……？」
聞いてすぐにやってしまったと思った。
隠しているのだから、指摘されるのは嫌だろうに。
一人であわあわとする私を、今度は燈矢がじっと見つめ、徐々にその表情は笑顔に変わっていく。
「なんでわかったの!? そう、そうなんだよ！ 俺、父さんに隠れて鍛錬してんだ！ そうだ、Aにも見てほしいものがあるんだ！」
着いてきて！ と笑顔で勢いよく腕を引かれたことと、燈矢のテンションの変わりようにびっくりした私は、思わず縦に頷いてしまった。
しかし、頷いてすぐにハッとする。
これはあれではないだろうか、燈矢がエンデヴァーさんを瀬古杜岳に呼んだが、エンデヴァーさんは来ず、そのまま自分の炎に焼かれてしまう、という。
白雲の件の時から、私の嫌な予感は大抵当たることがわかった。
だから絶対に、燈矢を瀬古杜岳に行かせてはならな……。
「早く、ほら来て！」
「うおわっ!? ちょ待っ……！」
鍛錬している間に力まで強くなったのだろうか。
最初に出会ったときよりも明らかに強くなった力に適わず、腕を引かれるまま瀬古杜岳に連行されてしまった。
「実は父さんも呼んでんだ！ きっともういるはずだよ！」
「……っ」
やはりそうだった。
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紺(プロフ) - あまねさん» 返信が遅れて申し訳ありません！ コメントありがとうございます！ うわあああめちゃめちゃ字面から好きが伝わってきます嬉しいです😭もう過去編は完結しているのに、読んでくださって本当にありがとうございます！ ぜひ原作編の方も応援していただけたら幸いです！ (6月4日 11時) (
レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - あああああすきいい (5月20日 9時) (レス) @page50 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - いちきちゃんさん» コメントありがとうございます！わあああ外伝も読んでくださったんですか……!!ありがとうございます！3月頃から原作編スタートさせますので、もうしばらくお待ちいただけますと幸いです！ (2023年2月26日 18時) (レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
いちきちゃん - 原作編がめっちゃ楽しみです!待ってます!外伝も良かったです! (2023年2月26日 15時) (レス) id: bbdd29e3b1 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます！ わあああ嬉しいですありがとうございます！！外伝まで！？ 本当にありがとうございます……😭原作編3月頃に開始致しますので、どうかそちらもよろしくお願いします✨ (2023年1月19日 19時) (レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2022年4月15日 21時
