検索窓
今日:21 hit、昨日:16 hit、合計:83,496 hit

第十二話 ページ14





『武田くん、どこにいるの?』
秀吉くんの隣に椅子を置いて座りながら皆に聞きつつ、自分も黒板を見る。
そこにはトイレの一番奥の個室に座り、微動だにしない武田くんの姿が写っている。
トイレの外は見た目から分かるぐらい頑丈に鎖で施錠されており、簡単には開けられないということが分かる。

「武田...何を考えている」
「流石の武田も205人相手にするんは無理やろ」
「いや、逆説的に考えればこれは大いなる好機」
『...??どういうこと?』

「旗印戦は、勝てば相手が持つポイントを獲得できる。もし武田が勝てば一挙に205ポイントを獲得。つまり」
「つまり!!武田が勝てば一気に総長に近付く!」
黒田くんが言いかけた言葉を秀吉くんが奪い取り、黒田くんは微妙な顔をしている。

「それだけじゃない。旗印戦は旗印を掲げた側が負けた場合、旗印戦の参加資格は失われる」
「でも、挑戦される側が負けても、獲得したポイントは減らずにそのままです」
「つまり」
「つまり!武田は負けても失うもんがない!!」
「あのさぁ秀吉くんなんなのかなさっきから自分で喋ればいいじゃんじゃあ」

再び言葉を取られ、ついにキレて立ち上がる黒田くん。そこにすぐさま井伊くん達が文句を言う。

「座れよ!」
「うるせぇ見ても分かんねぇだろ馬鹿なんだからお前ら!」
『ま、まあまあ落ち着いて黒田くん...そりゃ気持ちも分かるけどさ......』
「しかし、武田は何故トイレに篭ったのか」
慌てて黒田くんを宥める私の横で、上杉くんが真剣に考えている。
ていうかさっきからチラホラ人がいないんだけど......皆何処に行ってるんだろ?
周りをキョロキョロしながらそう思っていると、突然背後からステップを踏む音と共に「それは!」という大声が聞こえてきた。

第十三話→←第十一話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (70 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
226人がお気に入り
設定タグ:新・信長公記 , 逆ハー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

moka(プロフ) - 前田利家さん» コメントありがとうございます🥰💗面白いと言って下さってとてもやる気が出ますし、何より嬉しいです😭✨前田くんとの関わりも今後増やしていけたらいいな〜と思っていますので是非!! (2022年10月14日 20時) (レス) id: 6967548606 (このIDを非表示/違反報告)
前田利家 - 小説めっちゃ面白いです。私のおしは前田利家です! (2022年10月14日 14時) (レス) @page5 id: 4149d8455a (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - サナさん» わわっ!!ありがとうございますすぐに直してきます…!私も二人との絡みが欲しいなって思ってたのでこれから色々絡ませられるよう頑張ります!👍✨ (2022年9月29日 9時) (レス) id: 6967548606 (このIDを非表示/違反報告)
サナ - 明智くんの、武田くんが、武田うんになってます。上杉との(伊達も!)の絡みが欲しいです。でも、秀吉もいいですよねー。 (2022年9月29日 7時) (レス) @page47 id: cd10ddfe42 (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - コメントありがとうございます〜!私は直ぐ秀吉くんと絡ませてしまう病気にかかっているので凄く嬉しいお言葉.....✨✨️これからも彼と絡むことは多くなりそうです笑 (2022年9月4日 19時) (レス) id: 6967548606 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:moka | 作成日時:2022年9月3日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。