検索窓
今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:11,148 hit

3ー2 ページ5

広い海を、一人で泳いだ。海でよかったと思った。あんな乾いた陸の上だったら目から雫が落ちたらバレバレだろう。

あのね、アズール。私ずうっと貴方と一緒に居れるのだと思っていたの。どうして私の事を忘れてしまったのかは判らないけれど、もしかしたら私を離すためにそうしたのかもしれないとも思う。鮮やかな珊瑚なしには生きられないお魚さんのように、私もアズール無しでは生きられるはずもない。例え生きられたとして、彼に忘れられたのに生きる理由なんてないのだ。

ふと、アズールが便利屋のような事をしていたことを思い出した。アズールは自分の努力の末に完成させた素晴らしいユニーク魔法で沢山の人と契約してきたのだ。一頻り泣いた後、アズールの客になろうと思った。陸上では結婚する時に出すらしい契約書を、アズールの契約書に記す初めての事にしようと思っていた。それなのに彼は私の事を忘れてしまったなんて酷い話だ。

4→←3ー1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (29 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
37人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:華陽 | 作成日時:2020年10月11日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。